Bリーグにおける昇降格の条件は?
プロ野球と違いBリーグは年度ごとに昇降格が行われる。そのシステムはJリーグと近い。
B1・B2のライセンス交付状況によるものの、毎年、B1残留決定プレーオフ、B2プレーオフの結果で自動昇降格、B1・B2入替戦が行われることとなる。
B1残留決定プレーオフはレギュラーシーズン15位から18位の4チームが参加するトーナメントだ。そのトーナメント1回戦で敗退すると自動降格となる。
プレーオフ2回戦で勝利したチームは残留が決定。敗退したチームはB2プレーオフ3位のチームと入れ替え戦を行うこととなる。
B2プレーオフは各地区の首位チームと、首位を除いた15チームの中でもっとも勝率の高いチームをワイルドカードとして、4チームで争うことになる。このプレーオフで年間順位を決めることになるが、優勝・準優勝の2チームはB1へ自動昇格。
3位となったチームが前述の通り、B1との入れ替え戦に臨むこととなる。
B1開幕後、各チームは優勝を目指すが、リーグ戦も終盤に入り優勝に手が届かなくなるとチャンピオンシップ進出圏の2位を目指す。そして次はワイルドカード(※)を狙う。
その争いからも脱落すると残留を目標と切り替えるようになる。チームの置かれている順位、戦力などを考えどのように戦っていくか、どこを目指していくかを変化させていくのである。
※B1ワイルドカード…地区優勝チーム・地区2位チームを除いた12チームのなかで勝率の高い2チームがプレーオフ進出となる
B1は昇格組の西宮・島根2チームが苦戦
B1の成績を見るとやはり、今シーズンB2から昇格してきた2チームが苦戦している。島根スサノオマジックと西宮ストークスだ。
両チームはB1西地区に振り分けられたが、大苦戦中である。
島根は、10月22日の琉球ゴールデンキングス戦で勝利を収めてから9連敗。12月1日のレバンガ北海道戦まで白星から遠ざかり、上位に浮上することなく西宮とリーグ最下位争いを行っている。
西宮も島根と同じように苦しい戦いが続く。開幕戦となった千葉ジェッツ戦で敗れると、ここから5連敗。その後も負けが先行し、11月3日のサンロッカーズ渋谷戦から9連敗。
12月10日の新潟アルビレックスBB戦で勝利を収めたが、続く琉球戦から5連敗と波に乗れない。1月21日の第16節終了時点でこの両チームは7勝23敗と勝率.233で西地区の最下位争いを行なっている。
B2では好成績を収め昇格を決めたものの、現時点では優勝争いからは遠い。自動残留ラインを目標とすることになりそうだ。
そのほかのチームはどうだろうか。B1残留プレーオフは、下位4チームが出場することになる。現時点では島根、西宮の2チームに加えて大阪エヴェッサ、横浜ビー・コルセアーズ(ともに8勝22敗)が降格圏にいる。
さらに、勝率5割を切っている三遠ネオフェニックス(14勝16敗)、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ(12勝18敗)、新潟(11勝19敗)は気が抜けないだろう。
16節が終わった時点の情報なので、まだ後半戦が残っている。ここから巻き返すことも十分に可能だろう。
最後まで上位進出を目指し、諦めない戦いを期待したい。
B2・秋田は1シーズンでB1復帰なるか!?仙台は苦戦……
B2を見てみると、東地区首位の秋田ノーザンハピネッツ(26勝4敗)、西地区首位のライジングゼファー福岡(26勝4敗)が独走している。とくに東地区は2位の福島ファイヤーボンズ(17勝13敗)と9ゲーム差。
残り16節で9ゲーム差をひっくり返すのは至難の業だ。4チームが出場できるB2プレーオフ出場は、ほぼ当確とみていいだろう。秋田は仙台89ERSとともに降格してきたが、1シーズンで昇格ヘ向けた、大前提であるプレーオフへの出場権を手に入れることができそうだ。
福岡は今シーズンB3から昇格してきたばかりだが、1シーズンで昇格をかけたプレーオフ出場となるだろうか。
東地区、西地区は秋田、福岡が首位をガッチリキープしているが、中地区は混戦模様となっている。群馬クレインサンダーズ、Fイーグルス名古屋(ともに18勝12敗)、金沢武士団(16勝14敗)と3チームが2ゲーム差でひしめいている。
地区首位とならなかった場合でもワイルドカードでのプレーオフ出場チャンスはある。しかし、西地区2位の熊本ヴォルターズ(21勝9敗)が抜け出しているため、首位を是が非でも勝ち取りたいところだろう。
一方で今シーズンB1から降格となった仙台は苦戦している。同じくB1からの降格組である秋田と同地区という部分はあるが、13勝17敗と負け越しは4つ。
首位の秋田から13ゲーム差の4位となっており、プレーオフ進出に黄信号が灯っている。1シーズンでのB1返り咲きはむずかしい状況となっている。
B2プレーオフ出場を賭けた熱い戦いに注目が集まる。
※順位などは第16節終了時点