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3人制プロバスケ「3x3.EXE PREMIRE」で立川ダイスが初のグランドチャンピオンに

立川ダイス、初のグランドチャンピオン
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Ⓒマンティー・チダ

優勝候補が次々に敗戦

6月9日に開幕した3人制プロバスケ「3x3.EXE PREMIRE」は、すべてのラウンドを終了し、大森ベルポート(東京都品川区)で「3x3.EXE PREMIER 2018 PLAYOFF/FINAL」(以下プレーオフ/ファイナル)を迎えた。6つのカンファレンス上位2チームと、3位・4位チームで争ったプレーオフから勝ち上がった4チームの計16チームによるトーナメント形式でグランドチャンピオンを決定する。

各ラウンドで積み重ねてきたプレミアポイントによりカンファレンスの順位を決定するが、プレーオフ/ファイナルはトーナメント形式の一発勝負なので、上位のチームとして進出しても負けてしまえばそこで終戦である。

このプレーオフでは優勝候補と呼ばれるチームが次々に敗退した。連覇を狙った東京ダイムは、関東南カンファレンスを1位で通過し、日本代表の#7鈴木慶太、#70小松昌弘を擁して、優勝候補の呼び声が高かったが、ファイナル初戦でサイモンに19-21で敗れた。また、西日本カンファレンスを1位通過したトライフープ岡山もクレヨンに敗れて初戦で姿を消した。さらに、北日本カンファレンス1位通過のブレックスは、日本代表#91落合知也の加入もあり今年こそ優勝を決めたかったが、準々決勝でゼッスリーに敗れる。

立川ダイス、初のグランドチャンピオン

Ⓒマンティー・チダ

立川ダイスがグランドチャンピオンに

決勝に進んだ2チームは立川ダイスとゼッスリーとなった。優勝候補が軒並み脱落する中、関東北カンファレンス1位通過の立川ダイスは順当に勝ち上がってきた。一方、中部カンファレンスで混戦を抜け出し1位としたゼッスリーは、ファイナル初戦でゲラ大阪に勝利すると、優勝候補ブレックスにも勝利し、勢いに乗って決勝進出を果たした。

決勝はチームカラーが大きく出た試合展開となった。立川ダイスは#3ルーク・エバンスがポストプレーから1点を着実に積み上げていき、ゼッスリーは#35菊池亨を中心にアウトサイドからインサイドに切り込むシュートで追いかけていく。ゼッスリーは徐々にアウトサイドからの2pシュートが当たり始め、インサイドを支配していた立川ダイスに対して、ゼッスリーは菊池が2pシュートを連続で入れる。少しずつリードを広げていくゼッスリーだが、守備でファウルを重ねてしまい、相手にフリースローを献上。残り3分を切って18-18の同点とした立川ダイスに対し、ゼッスリーはチームファウル10回を数え、相手にフリースロー2本と攻撃権を与えてしまった。

ここでエバンスがスリースローを1本入れて19点目。あと2点入ればノックアウト勝利という場面で、#5ハッサン・スティーブンがアウトサイドから2点シュートを沈めて、立川ダイスは初のグランドチャンピオンを手にした。

立川ダイス、初のグランドチャンピオン

Ⓒマンティー・チダ

「ゼッスリーの躍進は本当に怖かった」立川ダイス・池田千尋

優勝候補が次々に敗退していく中、グランドチャンピオンを獲得した立川ダイス。コート上に立っていた#9池田千尋は「プレッシャーはかなりあった」と本音を漏らす。

「3x3は何があるかわからない。ゼッスリーやサイモンの躍進は怖かった。シューター主体のチームは怖かった」としながらも「自分はしっかりディフェンスをやって、空いた時シュートを打とうと思っていた。『我慢・我慢・我慢』と言い続けた。我慢して勝とうというイメージだった」と試合中の状況を語ってくれた。

池田自身は昨季途中に、前十字靭帯断裂というケガに見舞われた。「けがして以来久しぶりのワールドツアー。世界の舞台に立てることを嬉しく思う」とこの後控える「FIBA 3x3 World Tour Chengdu Masters」に向けて意気込みを語った。

グランドチャンピオンとなった立川ダイス。これからの戦いぶりが楽しみである。

立川ダイス・池田千尋

Ⓒマンティー・チダ