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2017-18シーズン1番成長した選手は? MIP候補の選手たち

2018 4/18 13:12OSはーでん
ビクター・オラディポ
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Ⓒゲッティイメージズ

最も成長した選手に贈られるMIP賞

MIPとはMost Improved Player(最優秀躍進選手賞)の略称で、前年と比べて最も成長した選手に贈られる賞である。昨年はミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボが選ばれ、NBAを代表する選手へと成長した。ここ5年間のMIP賞受賞者を振り返ってみよう。

直近5年間のMIP受賞者

ⒸSPAIA

ここ5年の受賞選手たちは、5人中4人がオールスター選手で今やチームの中心選手達ばかりである。今年選ばれる選手も近い将来にNBAの代表となる可能性を秘めているため、MIP賞を受賞した選手には注目してもらいたい。

MIP候補1番手はペイサーズを支えるオラディポ

今季のMIP候補筆頭は、スター選手不在のペイサーズでオールスターに選ばれるほど成長したビクター・オラディポだろう。昨シーズンからのスタッツの伸びは目覚ましく、主要5部門全てにおいて数字を伸ばした。

オラディポ 昨季・今季シーズンスタッツ比較

ⒸSPAIA

オラディポは今シーズン前に、ポール・ジョージとのトレードでインディアナ・ペイサーズに移籍。当初、ペイサーズはこのトレードで損をしたと評価されたが、オラディポはしっかりと自身の価値を高め、トレードが間違いでなかったことを示した。それはトレード相手となったジョージとの成績を比較しても遜色ない。

オラディポ/ジョージ 2017-18シーズンスタッツ比較

ⒸSPAIA

オラディポは2013年のドラフト2位でNBA入りし、ルーキー・オブザ・イヤーを争うほどの逸材だった。チーム事情やトレードもあり2年目以降は成績が伸び悩んだが、今季第1オプションとして活躍できるペイサーズで才能を開花させた。

チームではプレイオフに5位で出場することとなり、自身としてはこれ以上ないシーズンを過ごしている。今季彼がMIP候補筆頭なのは間違いないだろう。

強豪セルティックスのスタメンに定着 ジェイレン・ブラウン

MIP候補2人目は、イースタンの強豪ボストン・セルティックスのジェイレン・ブラウンだ。
ブラウンはNBA2年目の今季からスタートメンバーに定着。ルーキーのジェイソン・テイタムと共に、開幕戦で大怪我をしてしまったオールスター選手、ゴードン・ヘイワードの穴を埋めた。

ブラウンもオラディポと同様、主要5部門全てにおいて成績を向上させた。特に得点は昨季から約8点を上乗せし、セルティックス第2の得点源として活躍している。

ブラウン 昨季・今季シーズンスタッツ比較

ⒸSPAIA

ブラウンの長所は数字に現れる部分だけでなく、チームに勢いを与えるプレーを得意とする点もある。身体能力を使った豪快なダンクや若手らしい泥臭いハッスルプレイなど、とにかくエネルギッシュな選手なのだ。

毎年一生懸命プレーし努力を続けていけば、リーグトップクラスの選手になる可能性も。なにより、来シーズンのセルティックスのヘイワード、ブラウン、テイタムというフォワードトリオは、リーグ1と言っていい程の層の厚さになるだろう。

6thマン賞とMIP賞ダブル受賞なるか!? LACのルー・ウィリアムズ

MIP候補3人目は、シーズン途中から ※6thマン賞 間違いなしと言われている、ロサンゼルス・クリッパーズのルー・ウィリアムズだ。シーズン途中、怪我人だらけだったクリッパーズで得点を重ねていった。

ウィリアムズは今季、ロケッツからクリッパーズに移籍。ビッグトレードとなった、クリス・ポールとの交換でクリッパーズへやって来た。

以前にも一度、6thマン賞を獲得した経験があるほどベンチからの出場でも得点力は凄まじく、チームの流れを変える役目の選手だ。今年は出場時間が平均6分ほど増え、スタメンと変わらない時間試合に出ている。

ウィリアムズ  昨季・今季シーズンスタッツ比較

ⒸSPAIA

ウィリアムズも主要5部門において昨季から低下した成績はなく、ほとんどの項目で向上をみせている。ウィリアムズの長所である得点はチーム1位、NBA全体でも18位とベンチからの出場が多い選手とは思えないような成績を残している。

もしも、ウィリアムズが6thマン賞とMIPを同時受賞することがあれば、1998-99シーズンのダレル・アームストロング以来の快挙となるだろう。

※6thマン賞:バスケットのスタメンが5人であることから、6番目以降(ベンチ出場)の選手から最優秀選手を決めるということ。

MIP賞は現地6月25日に発表! ファン投票も開催

上記で紹介した選手の他にも、リーグ首位のインサイドを支えたクリント・カペラ(ヒューストン・ロケッツ)や、スティーブン・アダムス(オクラホマシティ・サンダー)、昨季から更に成長を重ねたヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)など、MIP候補選手は多い。

今年のMIP賞の選出は例年と変わり、もともとのファン投票が可能だったMVP(最終優秀選手賞)にMIP賞、6thマン賞、最優秀守備選手賞、ルーキー・オブザ・イヤーの4つを加えた全5賞にも投票が可能となった。

ファン投票可能枠が広がったことでシーズン中の成績はもとより、各選手の人気結果にも影響が出ると思われる。気になる結果は、6月25日(現地時間)の「2018 NBAアウォーズ presented by Kia on TNT」にて発表される。

※2:すべての今シーズンのデータは2018/04/11現在の数値