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【FIBAバスケワールドカップ】今大会から変更点多数!大会概要のまとめ

2017 12/27 16:02Mimu
バスケットゴール
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FIBAバスケワールドカップ2019の予選が開幕

2019年、第19回目のFIBAバスケットボールワールドカップが開催される。バスケットボールの大会としては、オリンピックと並ぶ世界最高峰の大会である。
ただ近年は、その様相も少しずつ変化してきた。2010年までは「バスケットボール世界選手権」という名称だったが、2014年からは現在のワールドカップに変更された。
今大会も、開催時期や予選方式、オリンピックの出場権に関する規定など、さまざまな変更が行われた。詳しく見ていこう。

開催時期や予選方式が大きく変更

今回のワールドカップは2019年、つまり奇数年の開催となる。本来この大会は4年周期で行われており、前回大会は2014年。
今まで通りの流れであれば2018年に行われるはずの大会であった。サッカーワールドカップと開催時期が重なってしまうことを避けるため、1年ずらして開催されることとなった。

開催時期だけでなく、予選方式も大きく変化している。今までは、各大陸での選手権大会が、ワールドカップ予選の役割をはたしていた。日本でいえば、アジア選手権がこれにあたる。

しかし今回からは、予選から大会名を統一。さらに1次予選を2017年11月から、そして2次予選を2018年の8月から開催し、1年以上の時間をかけて出場国を決めていくこととなった。
ちなみにアジア選手権は、「アジアカップ」へと名称を変え、純粋に大陸No.1の国を決める大会となった。開催時期も4年に1度となっている。

予選がアジア・オセアニアで統合!さらにホーム&アウェー方式に

今大会の1次予選および2次予選では、アジアとオセアニアの国が同じグループで予選を行っている。今まではアジアの国はアジア選手権に、オセアニアの国はオセアニア選手権に出場していたのだが、それが統合されることになったのだ。
オセアニア地区には、オーストラリアを初めとした強豪国も多く、より厳しい戦いとなる。

しかし、本戦への出場枠が24から32に増えたことに伴い、アジア・オセアニアの出場枠も7カ国に増加した。今まではアジア3カ国、オセアニア2カ国しかなかった枠が、少し広がったのだ。
さらに開催国である中国はすで出場権を獲得しているため、"中国を除いた7カ国"が本戦に進むことができる。

予選がホーム&アウェー方式となったのも大きな変化だ。以前は、基本的にアジア選手権開催国の会場で試合が行われていたが、今回からは選手たちが自国と相手の国を移動しながら戦っていくこととなる。
予選の半分が日本で行われるので、ファンにとって観戦しやすい状況となったが、選手たちは移動の負担が増える分、調整が大変である。新たな戦い方を今後は考えていかなければならない。

オリンピック予選の色合いが強くなる

今回のワールドカップは東京オリンピックに向けての非常に重要な大会になる。ワールドカップの成績が、オリンピック出場に直結するからだ。
ワールドカップの結果により、まず7チームがオリンピック出場権を獲得することができる。

アメリカ:上位2チーム
ヨーロッパ上位2チーム
アフリカ:上位1チーム
アジア:上位1チーム
オセアニア上位1チーム

日本であれば、アジアの国々の中でもっとも良い成績を残すことができれば、そのままオリンピックの出場権を獲得できるというわけだ(オリンピック出場枠は、アジアとオセアニアで分けられる)。
かつてはオリンピックの代表国も各大陸の選手権大会で決定しており、ワールドカップでは優勝国に出場権が与えられる程度であった。しかし、今回からはオリンピックの予選という意味合いが非常に強くなっている。ここも、大きな変更点だろう。

日本は東京オリンピックに出場できない可能性も

2020年のオリンピック開催地は東京だ。本来、ワールドカップやオリンピックには「開催国枠」が設けられていることがほとんどであり、今大会も開催国である中国が本戦への出場権を獲得している。
そう考えると、開催国である日本にも、出場権が得られるのではないかと考えるのが普通だろう。

しかし、開催国枠を適用するかどうかの決定権は、FIBA中央理事会にある。ここ数年、日本は国際大会で十分な実績を上げることができておらず、このワールドカップで結果を残すことができなければ、オリンピックの開催国枠が適用されないということも十分に考えられるのだ。

現在その基準とされているのが、「ワールドカップベスト16」という数字である。実際にベスト16に入るか、あるいはベスト16の水準にまで日本のバスケを向上させる。
結果も試合内容もどちらも重要になるということである。残された時間のことを考えると、非常に高いハードルであり、まずは今行われている1次予選、そして2次予選を勝ち抜くことが絶対条件だといえる。日本バスケの命運をかけた、勝負の2年間となるだろう。