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あの名選手たちも選ばれた!ウインターカップの歴代ベスト5

2017 10/13 10:05Mimu
バスケ
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2016年は福岡第一を優勝に導いた双子の選手がベスト5に

2016年のウインターカップベスト5には、優勝した福岡第一から双子のガード、重冨周希・友希選手が選ばれた。2人ともそれほど高さはないが、スピード・テクニックに加えて、目で見なくてもお互いの位置が分かっているのではないかというほどの連携は見事だった。現在は2人とも専修大学でプレーしている。

双子でベスト5というと、竹内公輔・譲次選手を思い出す。2002年のウインターカップ、京都洛南高校を初の優勝に導いた2人だ。2人ともが200㎝を超える長身ながら、早さも上手さ持ち合わせており、攻守両面にわたって大活躍であった。その圧倒的な姿に、いつしか「ツインタワー」という名がついたほどだ。
同年代の選手には有望な選手が非常に多かったのだが、彼らが「竹内世代」と呼ばれていることからもわかる通り、当時から世代を代表する存在であった。現在は公輔選手がリンク栃木ブレックス、譲次選手はアルバルク東京で活躍している。

やはり高校時代から規格外!3年連続ベスト5を受賞した田臥勇太

やはり歴代のベスト5といえば、田臥勇太選手の話は欠かせないだろう。秋田の強豪・能代工業で1年生からスターターに選ばれ、史上初となる1年生から3年連続でベスト5に選出されている。能代工業と言えば、田臥選手が入学する前からウインターカップを14度も優勝している強豪中の強豪だ。そんな能代工業で、1年生からチームを引っ張ってきた。

特に3年生の時のウインターカップには、能代工業の高校9冠(インターハイ・国体・ウインターカップの3大大会を3年連続優勝)もかかっており、会場となった東京国立体育館に入場規制がかかったほどである。後に日本人選手初のNBA選手として、そして現在もリンク栃木ブレックス活躍している田臥選手であるが、高校時代から規格外の存在だったのだ。

田臥以来となる3年連続ベスト5を受賞した八村塁

2015年、田臥選手以来の3年連続ベスト5に輝いた選手が登場した。八村塁選手だ。宮城県の名門・明成高校で1年生から活躍し、2013~2015年までウインターカップ3連覇を達成した。そして、そのすべての年でベスト5に輝いているのだ。
父親がベナン人(西アフリカに位置する国)、母親が日本人というハーフで、身長は203㎝とかなりの大柄である。それでいて身体能力も高く、かなりの数の得点パターンを持っているという。

だが最も注目すべきポイントは、そのクレバーさだ。マッチアップする相手が自分よりも高い選手であっても低い選手であっても、瞬時に状況を判断して適切なプレーを選ぶことができる。プレーの引き出しの多さが、この高い判断力でさらに活かされているのだ。
3年生の時には、全日本代表に高校生として唯一選出された。現在はアメリカの名門、ゴンザガ大学で活躍中だ。ちなみに弟の八村阿蓮選手も明成高校に入学しており、2017年のウインターカップでは注目の選手となっている。

女子バスケ界のレジェンドも高校時代はベスト5に選出

女子バスケ界のレジェンドもベスト5に選ばれている。大神雄子選手だ。高校時代は名古屋短大附属高校、現在の桜花学園で活躍した。
桜花学園といえば、2016年に21度目のウインターカップ優勝をはたした、名門中の名門だ。しかも大神選手が入学したのは98年のことであるが、その時すでに桜花学園は3連覇中(95~97年)だった。そんなトップ選手達が集まる環境の中で、1年生から試合に出場していたのだ。

大神選手は女子では、珍しいワンハンドシュートの使い手であろう。中学から高校に上がり、ボールも変わったことでワンハンドに悩んだ時期もあったが、何度も何度も練習し、ワンハンドを貫き通した。すばやいドリブルで切り込んでからのワンハンドシュート。このテンポの速いプレーは、当時の女子では群を抜いていたように思う。

自らの活躍でさらに桜花学園の連覇を伸ばし、在学中の3年間すべてでウインターカップ優勝。なんと6連覇を達成した。そして2年生、3年生の時に2年連続のベスト5に選出されている。
卒業後はジャパンエナジーJOMOサンフラワーズ(現:JX-ENEOS)で12シーズンプレーし、7度の日本一を経験。2004年のアテネオリンピックをはじめとして、何度も日本代表に選出された。さらには2007年に日本人女性選手として初めてプロ契約を締結した、女子バスケ界の未来を切り開いた選手である。

ウインターカップベスト5は名選手の登竜門

昨年のウインターカップでも、大神選手の後輩にあたる馬瓜ステファニー選手(トヨタ自動車 アンテロープス)や山本麻衣選手がベスト5に選出されている。山本選手は2年生での受賞であり、3年生となった今年のウインターカップでも期待がかかる。

ウインターカップの代表的なベスト5の選手達を紹介した。どの選手も、後に大学やプロリーグに舞台を変え、高校時代と変わらぬ活躍している。そういった意味でも、ウインターカップベスト5は、名選手の登竜門ともいうべき賞なのだ。