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車椅子バスケを始めたい!必要な筋肉の鍛え方は?

2017 4/12 00:24出井章博
バスケットボール
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出典 Photographee.eu/Shutterstock.com

車椅子バスケを始めてみたいと思っている方、あるいは始めたもののなかなかシュートが入らない、パスが届かないという方もいると思う。上達して楽しめるようになりたい。そこで車椅子バスケに必要な筋肉とその筋肉の鍛え方をお伝えする。

車椅子の前進に使う上腕二頭筋

車椅子バスケに必要な筋肉といえば、まずは上腕二頭筋だ。いわゆる力こぶで、肘を曲げ伸ばしする時に使う筋肉だ。 上腕二頭筋は、車椅子を素早く動かすために必要な筋肉で、シュートやパスでボールを放つ時にも使う。鍛え方としては、道具を使わないパームカールという方法がある。パームカールは、鍛える方の逆側の腕で鍛える方の手首を押して、鍛える方の腕に力を入れる方法だ。
また、もっと簡単な方法はダンベルを使うことだ。肘を固定して素早くダンベルを持ち上げ、下ろすのをゆっくりするのがポイントだ。どちらも10回×2セットから始めよう。

車椅子の後退に使う上腕三頭筋

上腕三頭筋は、上腕二頭筋の逆側、女性が気にする二の腕のたるみの部分につく筋肉だ。この上腕三頭筋は、車椅子を後退させる時や車椅子の乗り降りする時に使う筋肉。車椅子バスケは激しいぶつかり合いが醍醐味で、試合中も車椅子の乗り降りが度々必要になる。上腕三頭筋は障がいの程度にもよるが、リバースプッシュアップで鍛えることができる。
リバースプッシュアップとは、腕立て伏せを逆向きに行う動作。椅子など固定されるものの前に座り、手を椅子の上に起き、足を伸ばす。そして、腕の曲げ伸ばしをする。器具を使うなら、ナローベンチプレスがおすすめだ。ナローベンチプレスは、ベンチプレスをする時に、バーベルを持つ手を狭くすることだ。普通のベンチプレスは胸筋を鍛えるが、ナローベンチプレスは上腕三頭筋を鍛えることができる。

シュートの飛距離を上げる三角筋

三角筋は上腕二頭筋の上にある、肩周りの筋肉だ。この三角筋によってシュートやパスの飛距離に差が出る。三角筋を鍛える時には肩を痛めやすいので、まずストレッチをしよう。そして、ダンベルを使って鍛えると鍛えやすいだ。サイドレイズという方法がある。
両手でダンベルを持って、肘を軽く曲げて肩の位置まで横に手を広げながらゆっくりとダンベルを上げていく。そして、2秒間停止させたら、ゆっくりと元の位置に戻していく。フロントレイズも行える。サイドレイズは横に手を広げながら行うが、フロントレイズは前側に腕を伸ばしながら、ダンベルを上げる。

車椅子で座った姿勢を保つ体幹を鍛える

車椅子バスケでは、障がいの程度で体幹が使えるかどうかでクラス分けがされる。裏を返せば、それほど車椅子バスケにおいて体幹は大切だ。車椅子に座る時の姿勢、シュートやパスを放つ時にも使う。もちろん障がいの程度によってはどうにもできないこともあるが、可能であるなら一番最初に鍛えたい部位かもしれない。座ったまま体幹を鍛える方法は、腕を回す、腰をひねるという動作を行うことができる。

シュートに回転をかけるための手首の筋肉

最後に、手首の筋肉を鍛えることの大切さも強調しておきたいだ。手首の筋肉の強さはパスの強さやシュートの距離に関わるだけでなく、ボールに回転をかけることができるようになる。手首の筋肉の鍛え方は、ダンベルを使ったものが簡単だ。
リストカールといって、手首だけでダンベルを持ち上げる方法。そして、リバースリストカールといって、手の甲を上に向けて、手首だけでダンベルを持ち上げる方法がある。また、リストローラーという手首の筋肉を鍛える定番の器具がある。

まとめ

車椅子バスケに必要な筋肉とその筋肉の鍛え方をお伝えした。あきらめずに根気よく続けることが大切だが、決して無理はせずに、痛みや違和感がある場合は専門家の指示を仰ぐようにして欲しい。