世界のプロスポーツリーグで、最も選手の年俸が高いのは
スポーツがビジネスとしての側面で注目を集めるようになってから、各選手の年収は飛躍的に上昇した。それぞれの競技でも特にトップクラスのリーグに所属する選手は年俸が高騰していて、億をゆうに超えるケースも珍しくない。
2014-15シーズンのデータによると、世界の名だたるプロスポーツリーグにおいて最も選手の平均年俸が高いのは、サッカーのプレミアリーグでも野球のMLBでもなくNBAという結果が出ている。
NBAの所属選手448名の年俸合計は約2.1億米ドルで、1チーム当たりの選手数が少ないバスケットボールという点から見ても、1人当たりの年俸が高額になっていることが分かる。
チーム力の拮抗が狙いのNBAサラリーキャップ制度
アメリカでは、NBA以外のメジャースポーツにも導入されている「サラリーキャップ」という制度が存在する。サラリーキャップとは、チームが所属選手に支払う年俸の合計額に上限を設定する制度だ。
年俸の上限に規制がない場合、有力選手がより経済力のあるチームに偏ってしまうためチーム力に差が生まれやすくなり、ワンサイドで面白味に欠ける試合が増えることにつながる。
サラリーキャップを導入して全チームが同じ上限額の基で選手契約を行えば、戦力は分散されファンはより拮抗した白熱のゲームを楽しむことができるのだ。
NBAスター選手の年収をさらに高騰させるスポンサー料
NBAでも人気のある選手ほどサラリー以外の様々な収入源を持ち、それらを合わせた年収はさらに高額となる。
代表的なものとしては、選手個人と契約しているスポンサーからの収入。契約で決められたスポンサー料を受け取る代わりに、選手はそのスポンサーが扱う商品を身につけたり、CMに出演したりイベントに出席するなど広告塔として協力する。
契約するスポンサーはスポーツメーカーを中心に、食品やサプリメントのメーカー、航空会社や自動車メーカーなど多岐に渡る。
レブロン・ジェームズ選手が高校時代、ナイキと7年総額9,000万ドルという超大型契約を結んだことは有名だ。
下積み期間は意外に短い!?NBA新人選手のルーキー契約
NBA選手は高校や大学の卒業後(大学の場合は中退も含む)、ドラフトにエントリーしてチームから指名を受け入団するという運びになっている。この際、晴れてNBAプレーヤーという肩書きを手にする選手へ提示されるのがルーキー契約だ。
NBAドラフトで1巡目(1位~30位)の指名を受けた選手は、通常4年間のルーキー契約を結ぶ。そのうち後半の2年はチームオプションと規定されているため、最初の2年間でどれだけチームに貢献できるかがカギとなる。
ドラフト2巡目(31位~60位)での指名はさらに厳しく、最長で2年間の契約にそのほとんどが最低保証額となる。NBAでスターと呼ばれるレベルの年収を手にするには、1年目から一定以上の働きを見せる必要があるのだ。
NBAで高額な年収を手にする選手たち
2016-17シーズンにおけるNBAの年俸では、実に29名の選手が2,000万ドルを越えた。今シーズンはサラリーキャップが大幅に上がったことで、高額な契約を結ぶ選手が増えたのだ。
その中で、6名の選手が同額の年俸でNBA全体の第2位となる現象が起こった。その6名とは、ケビン・デュラント選手、アル・ホーフォード選手、デマー・デローザン選手、ラッセル・ウェストブルック選手、マイク・コンリー選手、ジェームス・ハーデン選手で、年俸はなんと26,540,100ドル。日本円にして29億を超える金額だ。
そしてこの6名を超えるNBA選手年俸の第1位がキャバリアーズのレブロン・ジェームズ選手で、金額は30,963,450ドルという途方もない数字。KINGの異名は伊達ではない。
まとめ
日本のプロ野球で最も年俸の高額な選手は、2016年度で黒田投手の6億円となっている。もちろんそれでも目のくらむような金額だが、世界中を熱狂させるNBAの主役級は桁違いの年収を得ていることが、この比較でも分かる。まさに選ばれた人たちの世界といえそうだ。