ファーム本塁打王の翌年、4名が一軍でも二桁本塁打
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、開幕が延期になったプロ野球。選手たちの調整も難しい状況が続くが、期待の選手たちが無観客開催のオープン戦で輝きを放ちつつある。そこで今回は、過去のファーム本塁打王たちの翌年の一軍での成績を振り返りつつ、今季期待のスラッガーを展望していきたい。
2010~2019年の10年間で、イースタン、ウェスタン合わせて延べ24名の本塁打王が生まれている。その顔触れには、今季からメジャーリーグへと戦いの舞台を移した筒香嘉智(レイズ)や、2年連続本塁打王を獲得している山川穂高(西武)、2度の首位打者に輝いた柳田悠岐(ソフトバンク)など、錚々たるメンツが並ぶ。
本数を見ると、最多は2010年の筒香嘉智で26本、最小は2012年の高橋周平と竹原直隆の7本、平均本塁打数は16.7本だった。ファーム本塁打王を獲得するまでの平均在籍年数は3.8年。1年目に獲得したのは、筒香、高橋の高卒2名に、山川、柳田、森山恵佑(日本ハム)の大卒3名の計5名。獲得までに一番年数を要したのが、2015年の青松慶侑(ロッテ)の11年目だった。
一概には言えないが、並んだ名前を見ると、3年目までに平均以上の本数でタイトルを獲得した選手が、一軍の舞台でも活躍する傾向があるようだ。
続いて、ファーム本塁打王を獲得した翌年の一軍成績を見ていこう。
二桁本塁打を達成したのは4名で、最も多かったのは広島のサビエル・バティスタで、2018年に25本塁打を放っている。さらに山川の23本(2017年)、内田靖人の12本(楽天・2018年)、筒香の10本(2012年)と続く。
バティスタに関してはドーピング違反のため契約解除となり、そのプレイを観ることは叶わなくなったが、内田に関しては、今季オープン戦で打率.333、OPS.975と奮闘しており、活躍に期待がかかる。