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【楽天の開幕投手記録】則本昂大が新人年から4年連続のNPB記録保持 マー君開幕投手は1度だけ

2020 3/15 11:00勝田聡
楽天の則本昂大投手ⒸYoshihiro KOIKE
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ⒸYoshihiro KOIKE

則本昂大は新人から4年連続開幕投手の日本記録を保持

新型コロナウイルスの影響でプロ野球の開幕延期が決まった。それでも選手たちはいつになるかわからない開幕日へ向け、トレーニングに励んでいる。

楽天の開幕投手に決まっていた則本昂大も「体、健康、命には替えられないので仕方ない」とコメントし、前を向いた。そのまま開幕投手を任されるのかは今後の日程次第だが、球界を代表する投手だけに心配はいらないだろう。

このままスライドで開幕投手となれば、今回で6度目となる。2005年が参入1年目の楽天では岩隈久志(現巨人)と並んで最多タイだ。

則本が初めて開幕投手を務めたのは入団1年目、2013年のこと。この年、開幕前にワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)が開催されており、当時のエース田中将大は日本代表として参加した。その影響もあり、ルーキーながら則本が開幕投手を任されたのである。

ルーキーが開幕投手を務めたのは異例でプロ野球史上13人目。前回は1984年の高野光(ヤクルト)であり、29年ぶりのことだった。パ・リーグに限定すると、則本の前は1958年の杉浦忠(南海)まで遡らなければならない。実に55年ぶりの快挙だ。

ちなみに、杉浦は長嶋茂雄(巨人終身名誉監督)と立教大で同期だったサブマリンであり、先日急逝した野村克也氏と南海でバッテリーを組んだことでも有名。2年目には38勝4敗、防御率1.40という伝説的な数字を残し、日本シリーズでは4連投で4連勝という前人未到の成績を挙げたレジェンドである。

また、則本は新人だった2013年から4年連続で大役を任されたが、2リーグ制後では杉浦の3年連続をこえて、新人から連続で開幕投手を務めた最長記録となっている。

意外にも田中将大の楽天時代、開幕投手は1度だけ

楽天の開幕投手を振り返ってみると、プロ野球への参入初年度である2005年に大役を務めたのは岩隈だった。岩隈は楽天への移籍1年目に開幕投手を任されたことになる。パ・リーグで移籍初年度に開幕投手を務めるのは2003年の吉井理人(MLB→オリックス)以来8例目のことだった。

そして意外にも、田中将大が楽天時代に開幕投手を務めたことは2012年の1度しかない。2006年の高校生ドラフト1巡目で指名され入団、1年目から新人王を獲得するなど活躍を見せたが、開幕投手とは縁がなかった。

2007年から2011年までは岩隈が5年連続で開幕投手を務めており、田中が初めて開幕投手となったのは入団6年目の2012年だった。その試合は、6回5失点で敗戦投手となっている。翌2013年はWBCの影響で則本にその役割を譲ったことは前述したとおり。そのため、田中はNPB時代に開幕投手として白星を挙げていない。

ちなみに、MLB移籍後はこれまでに4度開幕投手を務めているが、勝ち星を挙げたのは昨年だけ。シーズンを通した結果は残しているものの、開幕戦では不思議と白星が少ないようだ。

また、球団が創設された2005年から2019年までの15年間に開幕投手を務めたのは、これまでに名前のあがった岩隈、則本、田中に加え、岸孝之、美馬学(現ロッテ)、一場靖弘の6人のみ。そして、歴史が浅いこともあるが、外国人投手の開幕投手はひとりもいない。

2005年以降で外国人投手が開幕投手となっていないのは、楽天のほかに、西武とロッテ、ソフトバンクだけだ。ただし、西武は現時点でザック・ニールが今年の開幕投手に指名されている。はたしてロッテと楽天、ソフトバンクの中でどこが先に外国人開幕投手を起用するだろうか。

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