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日本ハム有原航平は開幕戦初勝利なるか 球団記録は西崎幸広らの3勝

2020 3/9 06:00勝田聡
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ⒸSPAIA

有原航平が自身2度目の大役でリベンジを目指す

日本ハムの栗山英樹監督は2月21日の午後2時21分、開幕投手に有原航平を指名した。そこには、20勝を超えてほしいという思いが込められているという。

昨シーズンの有原は、15勝8敗、防御率2.46という好成績で先発ローテーションの軸として低迷するチームの中で奮闘した。15勝はパ・リーグ最多勝であり、WHIP(1回にどれだけの走者を許すかを表す指標)0.92は、規定投球回に到達している投手の中では12球団トップの数字だった。まさにエースとして、そして開幕投手としてふさわしい成績を残したと言っていい。

昨シーズンの栗山監督は先発投手を短いイニングで降板させ、継投策で勝ちを狙う「ショートスターター」の戦略を採用した。だが、有原に関しては従来通り、いけるところまで投げさせている。今年の開幕戦でももちろんショートスターター戦略など用いず、正攻法で戦っていくはずだ。

そんな有原にとって開幕投手は3年ぶり2度目となる。初の大役となった2017年は西武相手に6回途中6失点と打ち込まれ、敗戦投手となった。奇しくも今年の開幕戦は西武戦(メットライフドーム)。3年前のリベンジとなるか、注目される。

ちなみに、昨シーズンの有原は西武戦には1試合のみの登板だった。その試合では勝ち星こそついていないが、8回無失点、被安打3、11奪三振と好投。苦手意識はないはずだ。

2年連続パ・リーグを制している王者相手に一歩も退くつもりはない。

オープン戦で防御率2.89とまずまずの内容

有原は開幕投手が公表された翌日の2月22日、巨人相手のオープン戦に登板。2回をパーフェクトに抑える順調な出足だった。2試合目の登板となった2月29日のオリックス戦では、T-岡田に本塁打を浴びたものの、3回1失点でまとめている。

3試合目となる3月6日の阪神戦では4.1回を2失点、58球でまとめ、まずまずの内容だった。開幕まで残り1試合の登板で最終調整を行う段階で防御率2.89は順調にきていると言っていいだろう。

西崎幸広とダルビッシュ有が保持する開幕戦の記録

日本ハムの開幕投手を少し振り返ってみると、最多先発は西崎幸広の8回となっている。

西崎は入団2年目の1988年から1991年まで4年連続で開幕投手を務め、1年空いて1993年から1995年まで3年連続の大役を任される。そして1997年に8度目の開幕投手となった。この8試合すべてにで勝ち負けがついており、3勝5敗の成績を残している。

8試合、3勝、5敗の3項目はいずれも日本ハムにおける開幕戦先発投手の球団記録となっている。勝利数のみタイとなっており、その他には土橋正幸、高橋直樹、津野浩が3勝を挙げている。

一方で複数年連続での開幕投手は球団記録になっていない。それはダルビッシュ有(現カブス)が、2007年から2011年まで5年連続で開幕投手を務めているからだ。

NPB時代のダルビッシュは5年連続で防御率1点台を記録するなど、まさに他を寄せ付けない投球を見せていた。だからこそ5年連続で大役を任されてきたわけだ。しかし、開幕戦との相性はあまりよくなかった。2度目の開幕投手となった2008年は完封勝利を収めているが、トータルで見ると5試合で1勝3敗と負け越している。

2010年はソフトバンク相手に9回5失点、2011年は西武相手に7回7失点とダルビッシュらしからぬ結果に終わっている。とはいえ、開幕戦で打ち込まれていても、最終的には防御率1点台に収めてしまうことには驚きだ。

このように、日本ハムの開幕投手記録は平成初期に活躍した西崎、そして後期に結果を残したダルビッシュが保持している。有原は令和初の開幕戦で、新時代を象徴するような投球を見せることができるだろうか。

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