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佐々木朗希らパ・リーグドラ1ルーキーたちの現在地 開幕一軍狙うのは?

2020 3/4 06:00勝田聡
千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

注目度は佐々木朗希がNo.1

昨年のドラフトで指名されたルーキーたちにとって、初めての春季キャンプが終わった。一軍、二軍と立場は違うが、アマチュア時代とは違う1ヶ月間だったことは想像に難くない。そこで一軍への手応えを感じた選手もいれば、レベルの高さを痛感した選手もいるだろう。

そんななか、各球団の1番星であるドラフト1位の選手たちは、現在どのような状況なのだろうか。パ・リーグ6球団のドラフト1位たちの現状を振り返ってみたい。

パ・リーグのドラフト1位では佐々木朗希(大船渡高→ロッテ)が、もっとも注目を集めていた。高卒の投手では唯一の一軍スタートを勝ち取り、ブルペンでは相手チームの選手が見学に来るほどの盛況ぶりだった。球団公式が投稿した動画はすでに21万回の再生数を超えている。一般のファンからの注目度も圧倒的だ。

とはいえ、ここまで実戦登板はない。オープン戦での登板予定もなく、今後は二軍での調整がメインとなってくる。近年は種市篤暉、岩下大輝、二木康太ら高卒の投手たちが躍進を遂げているだけに数年後の成長に期待と言ったところだろうか。

宮川は右足首の負傷で開幕一軍が不透明に

パ・リーグ3連覇を目指す西武のドラフト1位宮川哲(東芝→西武)は春季キャンプでA班(一軍)スタートを勝ち取った。キャンプ序盤では打撃投手を務め、順調に調整していたかに見えた。しかし2月21日からはB班(二軍相当)に合流。報道によると、右足首を痛めており、開幕一軍は微妙な状況となっている。

ドラフト時に社会人No.1左腕とも称されていた河野竜生(JFE西日本→日本ハム)。キャンプでは二軍スタートとなったが、紅白戦で結果を残し、2月22日のオープン戦初戦となる巨人戦に2番手としてマウンドに上がった。

この試合では、2回2失点、被安打3と結果を残すことができなかったが、3月3日の巨人戦にも再び登板。今度は先発としてマウンドに上がると、4回を被安打1の無失点に抑える好投を見せた。貴重な先発左腕として開幕ローテーションに入るためにも、残り数試合のテストが大事になる。

宮城大弥(興南高→オリックス)は高卒ということもあり二軍からのタートとなった。精力的に動いており、2月2日からブルペンに入ると、球団OBの山田久志氏からアドバイスを受けている。その後も怪我することなく順調にメニューを消化した。現時点での一軍昇格はなさそうだが、山本由伸や榊原翼といった近年の高卒投手たちは早い段階で一軍の経験を積んだ。宮城はどのタイミングで一軍に昇格するかは注目だ。

小深田は開幕スタメンの可能性も

開幕スタメンをつかみ取りそうなのが小深田大翔(大阪ガス→楽天)である。春季キャンプは一軍スタートから完走し、オープン戦でも出番を勝ち取っている。

正遊撃手である茂木栄五郎は発熱の影響で二軍調整中と一軍には不在となっている。3月5日から始まる二軍教育リーグで復帰予定だが、開幕に間に合うかどうかは不透明な状況だ。小深田が激戦区である内野のポジションを掴み、開幕スタメンに名を連ねてもおかしくはない。

パ・リーグではもうひとりのドラ1野手である佐藤直樹(JR西日本→ソフトバンク)は、春季キャンプでA組スタートも最終盤に右肘を痛め、別メニュー調整となった。しかし、2月29日のオープン戦では代走で出場すると、その後回ってきたプロ初打席では三塁打を記録。持ち前の脚力をさっそく披露している。

ソフトバンクの外野陣は柳田悠岐、ウラディミール・バレンティンにジュリスベル・グラシアル、上林誠知、長谷川勇也と激戦区。しかし、その争いに割って入るだけの力はありそうだ。

【2019年ドラフト1位<パ・リーグ>】
西武:宮川哲(東芝/投手)
ソフトバンク:佐藤直樹(JR西日本/外野手)
楽天:小深田大翔(大阪ガス/内野手)
ロッテ:佐々木朗希(大船渡高/投手)
日本ハム:河野竜生(JFE西日本/投手)
オリックス:宮城大弥(興南高/投手)

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