1番・金子侑司がオープン戦初戦で機能
パ・リーグ3連覇を目指す西武はこのオフシーズンに秋山翔吾(現レッズ)が退団し、「1番・中堅」が空席となった。NPBにおけるシーズン最多安打記録保持者である秋山の穴を埋めるのは簡単ではないが、現時点では俊足の金子侑司がその最有力候補となっている。
3月1日のオープン戦では金子が「1番・中堅」でスタメン出場。初回に安打を放つとすかさず盗塁を決め、つづく源田壮亮の三塁打で生還した。わずか10球で1点を奪ったのである。その後もあたりは止まらず、この試合で金子は3安打猛打賞を記録した。
とはいえ、昨シーズンの金子は打率.251、出塁率.324と物足りない数字に終わっている。ちなみに秋山は出塁率.392とリーグ5位だった。およそ.070の差があったわけだ。秋山と同等とまでとは言わなくても、さらに出塁率を上げることが今年も得点力を維持するカギとなってくる。
一方で金子には、秋山にはない「足」という武器がある。昨シーズンも41盗塁を記録しており、盗塁王を獲得している。「1番・金子」が定着すれば、これまでとは違った形の山賊打線が見られるかもしれない。
その金子を返す役割となる中軸はどうだろうか。中村剛也がケガのため出遅れたが、森友哉、山川穂高、外崎修汰といった中軸を担うであろう選手たちは、故障なく順調にきている。また、新外国人選手のコーリー・スパンジェンバーグも、2月27日に行われたソフトバンクとの練習試合で本塁打を放ちアピールした。秋山の穴を金子がどこまで埋めることができるかが重要となりそうだ。
外野のレギュラー争いも熾烈だ。、昨年惜しくも規定打席に届かなかった木村文紀に高卒5年目となる愛斗、アジア・ウインターリーグで結果を残した川越誠司、さらには鈴木将平と候補は数多い。中村が開幕に間に合うようであれば、スパンジェンバーグも外野に回ってくる可能性がある。はたして誰が開幕スタメンに名を連ねるだろうか。