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ロッテは今オフ加入の美馬学が開幕投手に! 福田秀平は「1番・中堅」か

2020 3/2 11:50勝田聡
ロッテの美馬学投手ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

井口監督はソフトバンクとの相性を考慮

このオフシーズンにロッテは国内FA権を行使した美馬学(前楽天)と福田秀平(前ソフトバンク)の2人を獲得した。当然、今年の重要な戦力として数えられている。

なかでも美馬はすでに開幕投手への抜擢が発表されており、その期待の高さがうかがいしれる。井口資仁監督は開幕投手を決めるに当たってソフトバンクとの相性、そして経験を買ったという。たしかに美馬は昨シーズン、ソフトバンク相手に7試合で3勝1敗、防御率1.97と抜群の成績を残しており、大役にふさわしいと言っていいだろう。

一方の福田は、春季キャンプの走塁練習中に打球が直撃。一時的に離脱したが、すぐさま復帰している。その後も順調にきており、オープン戦初戦となった2月29日の楽天戦では、「1番・中堅」で起用され、みごとに先頭打者本塁打を放った。

「1番・中堅」は昨シーズンの荻野貴司の定位置でもある。荻野は昨シーズン、プロ10年目にして初めて規定打席に到達し、ベストナインも受賞したロッテの顔。しかし、今年は左膝の違和感で出遅れている。新たな顔として福田がそこに収まるかもしれない。

若手中心の先発ローテーション争い

美馬が加わった先発ローテーション争いは激しい。エースの石川歩、昨シーズン8勝を挙げた種市篤暉、その他にも二木康太、岩下大輝、佐々木千隼、小島和哉といった若手が目白押し。

さらには西野勇士や、昨シーズンはチーム事情で中継ぎ起用されていた唐川侑己も今シーズン先発で戦う。唐川は今年31歳。若手が伸びてきているだけに結果を残さないと後がない。先発復帰で期するものがあるはずだ。

この先発候補の中で抜け出している選手はおらず、今後のオープン戦で美馬に続く投手が決まっていくことになる。これまでのオープン戦では、種市が4回無失点、西野が3回1失点(自責0)、二木が3回1失点と順調に仕上がってきた。井口監督も頭を悩ませることになるかもしれない。

この豊富な先発投手陣がしっかり機能すれば、ハーマンとジャクソンさらには抑えの益田直也と中継ぎ陣は揃っているだけに上位浮上も現実的なものとなる。

ベールを脱いだ佐々木朗希

ドラフト1位の金の卵、佐々木朗希に大きな注目が集まった。ブルペンに入ると人だかりができ、ときには対戦チームの投手陣が見学に訪れることもあった。現時点で実戦登板はしておらず、本格的な投球はまだの段階。しかしそれでも球を受けた捕手たちは絶賛している。

プロ初ブルペンで佐々木とコンビを組んだ柿沼友哉は「体感で155キロ位出ていたのでは」と驚きの表情。これは2月13日のこと。オープン戦にも入っていない段階でこのスピードである。一週間後の2月20日に球を受けた正捕手の田村龍弘は、「まばたきをしたら死んじゃうかも」と佐々木の球の速さを独特な言い回しで表現した。

この春季キャンプは一軍に帯同し走り抜けたが、開幕以降は二軍で育成する方針とされている。二軍で試合に出場させながら課題を発見していくのか、それとも体力的なトレーニングを行いながらプロ仕様の体を作っていくのか、さまざまなプランがある。MLB経験者である吉井理人投手コーチ、そして井口監督はどのようなプランを思い描いているのだろうか。「令和の怪物」の1年目に大注目だ。

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