新戦力が続々と実戦デビュー、吉田大喜は2回無失点
最下位脱出を目指すヤクルトは例年通り一軍が沖縄県浦添市、二軍が宮崎県西都市でキャンプを行った。多くの新戦力は浦添でキャンプをスタートさせた。
そのなかでアルシデス・エスコバーは遊撃、三塁の両ポジションを無難にこなし、打撃面でも悪くない結果を残している。MLB時代は四球を選ぶことが少なかったが、打席を見る限りは外の変化球に安易に手を出すことはなく、我慢している。打順は他の打者との兼ね合いもあるが、外の変化球の見極めができるなら、上位打線での起用もありえそうだ。
楽天から加入した嶋基宏は今年36歳という年齢を感じさせない動きを見せている。古巣楽天との練習試合では元チームメートらと笑顔を交わしており、余裕が感じられた。
投手陣ではガブリエル・イノーアとマット・クックの両外国人投手が練習試合で登板した。イノーアは150キロを超えるストレートを軸に力で押す投球ができた。一方のクックは制球を乱す場面が多く、コントロールに不安が見られた。もう少し調整が必要そうだ。
また、ソフトバンクから加入した長谷川宙輝も140キロ台後半のストレートを中心とした投球で結果を残している。楽天から加入の今野龍太は中継ぎとして機能。オープン戦では2回を投げ失点0と好投を見せた。
吉田大喜、杉山晃基、大西広樹の大卒新人トリオも春季キャンプで一軍スタートを勝ち取り、そのまま離脱することなく帯同を続けた。そのなかで吉田と大西はともに対外試合で無失点と好投。一方で杉山は2回もたず6失点とプロの洗礼を受けた。
大注目のドラフト1位右腕・奥川恭伸は西都からノースロー調整からのスタートだった。ネットスロー、キャッチボールと徐々に強度を上げ、2月22日に初めてブルペンに入って異常がなかったため、24日には2度目のブルペン入り。一軍で投げる、投げないといった話はまだで、実戦登板は3月以降となりそうだが、完全投球へ向け確かな一歩を踏み出している。