圧巻の2番・3番「サカマル」コンビ
2019年は5年ぶりにセ・リーグ王者に立ち、今季は連覇を狙う立場にある巨人。リーグ優勝の原動力となったのは、リーグトップ663得点をたたき出した打線だ。その打撃データを打順別成績の観点から振り返り、今季のポイントとなる部分を探っていきたい。
昨季の巨人打線で核となったのは坂本勇人だった。これまで1番や3番の打順を打つことが多かったが、昨季は主に2番に座り自身初の40本塁打を達成した。巨人の2番打者OPSは.901、本塁打は36本。2番打者のOPS.900以上と30本塁打以上は、ともに両リーグで巨人のみと近年トレンドとなっている「攻撃型2番」の中でも突き抜けた存在であった。
坂本に続く3番打者のOPSはリーグ2位の.878だが、ここに座ったのが広島からFA移籍してきた丸佳浩。シーズン打率こそ3年ぶりに3割を切ったものの、3番出場時は打率.308をマーク。プレッシャーをはねのけて、期待された中心打者としての役割を見事に果たした。
両選手ともそれぞれ2番出場時(坂本)、3番出場時(丸)でのOPSは.900を超える。球界屈指の2番3番コンビだったといえるだろう。
・坂本勇人:2番出場時(528打席)
打率.310/出塁率.394/長打率.581/本塁打34/OPS.975
・丸佳浩:3番出場時(550打席)
打率.308/出塁率.402/長打率.524/本塁打25/OPS.925