不動のリードオフマン・秋山の穴をいかに埋めるか
今季こそは日本一を成し遂げたい西武。秋山翔吾がメジャー挑戦で退団し、チームの強みである打撃面において、その穴をいかに埋めるかが今季最大のポイントとなるだろう。
昨季の秋山は3番打者として開幕を迎えた。開幕当初は絶不調だったが、5月に入ってから定位置の1番に戻ると完全復活。以降は不動のリードオフマンとしてリーグ優勝に大きく貢献した。1番での出場時は打率.315、OPS.871と抜群の成績を残しており、その穴をカバーするのは簡単ではない。
・秋山翔吾:1番出場時(506打席)
打率.315/出塁率.397/長打率.474/14本塁打/OPS.871
ただ、秋山が抜けても中軸の破壊力が抜けていることに変わりはない。昨季の西武の打順別打撃成績を振り返ると、3番から6番までOPS.800を超えた。3番は主に秋山、外崎修汰、森友哉、4番も山川穂高から中村剛也へと中軸の並びが目まぐるしく変わっていく中で、各打者が柔軟に対応して結果を残した。
クリーンナップは全員が長打率.500を超えたが、長打率.500オーバーが2人以上並んだのは西武のみ。他チームでは1人いるかどうかというレベルの打者が3人並ぶ圧倒的な打力を誇った。
その中軸打者たちは走者を置いたときにめっぽう強いという点で共通する。順当にいけば今季のクリーンナップの並びは昨季首位打者の森、本塁打王の山川、復活した中村と予想されるが、いずれも「走者あり」の場面では一段上の打撃を見せている。
できるだけ走者がいる状況で彼らクリーンナップに打席を回していきたい。そういう観点から見ても、やはり出塁能力の高いリードオフマンの存在が重要となる。