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【プロ野球雑学】2019年の年齢別選手割合と打者成績は

2020 1/1 11:00SPAIA編集部
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2019年の年齢別選手割合

近年のプロ野球選手の平均引退年齢は29歳前後で推移している。若手・中堅・ベテランをどこで区切るかはスポーツによって異なってくるが、プロ野球の場合は29歳がひとつの分岐点といえそうだ。セイバーメトリクスを開発したビル・ジェームズの「Baseball Abstract」にも、多くの選手は27歳でピークを迎え、それ以外の選手もほとんどは26~28歳がキャリアのピークという調査が掲載されている。

そこで、28歳以前以降を大きなくくりで「若手」と「ベテラン」に分けて考えてみる。さらにそれぞれを2つに区切って「23歳以下」「24歳~28歳」「29歳~33歳」「34歳以上」と4つの年齢層に区分(一軍出場があった選手)。2019年のシーズン終了時点の各年齢層と打撃成績がどのような割合となっているのか調査してみた。

2019年プロ野球年齢別打者成績インフォグラフィックⒸSPAIA

※数字は独自集計。育成枠含む。年齢は2019年終了時点で集計

各年齢区分の人数と割合は次の通り。
23歳以下:270人 29.1%
24~28歳:359人 38.7%
29~33歳:201人 21.7%
34歳以上:97人 10.5%
(小数点第二位で四捨五入)

ピークを過ぎると考えられる29歳以上が32.2%とやはりその割合は少なくなっていた。

各年齢区分の安打割合は次の通り。
23歳以下:8.6%
24~28歳:40.9%
29~33歳:34.4%
34歳以上:16.1%
(小数点第二位で四捨五入)

こちらは人数とは異なり29歳以上が50.5%と過半数を占めている。23歳以下には高校選手選手が多く含まれるため、そもそも出場機会も少なく、安打も少なくなるのは仕方ない。結果を残さなければ生き残れないのがプロ野球の世界、ベテランの安打割合が高いのも当然と言えば当然か。それでも、ピークを含む24歳~28歳の選手が最も割合が高くベテランに負けない存在感を示している。

各年齢区分で最も安打を打ったのは次の選手。
23歳以下:岡本和真(巨) 147本
24~28歳:吉田正尚(オ) 168本
29~33歳:秋山翔吾(西) 179本
34歳以上:大島洋平(中) 174本

人数の多さから「24~28歳」が最も高い割合を示していたが、これが本塁打になると変わってくる。

各年齢区分の本塁打割合は次の通り。
23歳以下:8.3%
24~28歳:34.7%
29~33歳:40.2%
34歳以上:16.8%
(小数点第二位で四捨五入)

人数、安打数ともにトップの割合だった「24~28歳」と「29~33歳」が入れ替わっている。流石、過酷な競争を生き残ったベテラン勢だ。

各年齢区分で最も本塁打を打ったのは次の選手。
23歳以下:村上宗隆(ヤ) 36本
24~28歳:山川穂高(西) 43本
29~33歳:ソト  (中) 43本
34歳以上:バレンティン(ヤ) 33本

プロ野球選手を年齢別に見てみると、やはり多くの選手がピークとなる28歳以前と以降で人数には大きな差が出た。一方で打撃成績はピークを過ぎてもなおパフォーマンスを維持し続けるベテランがしっかりと結果を残している。結果を残せなければ残れないのだから当たり前といえば当たり前だが、一つの雑学知識として楽しんでもらえれば幸いだ。