「笑い」の効果を力説
阪神タイガースの矢野燿大監督が12月21日、神戸市内のホテルで行われた「矢野燿大チャリティーファンミーティング2019 Supported by SPAIA」に出演した。矢野監督は現役時代から筋ジストロフィー患者への支援を目的に立ち上げた社会貢献活動「39矢野基金」に取り組んでおり、趣旨に賛同したファン約150人が参加。トークショーやサイン会、ツーショット撮影会、チャリティーオークションなどが行われ、大盛況だった。
イベントの途中、トークショーでファンからの質問がひと段落した時だった。矢野監督が突然「ここから僕が仕切ります」と声を張り上げ、檀上にホワイトボードが運び込まれた。「昔は体育の先生になりたかった」と明かした指揮官の“臨時授業”がスタートした。

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内容は「笑うって凄い力になる。リラックスしてパフォーマンスを発揮しやすい」「失敗したらどうしようと思うのではなく、チャレンジすることが大切」「苦しい練習も楽しむこと」などシーズン中、選手らにミーティングで説いているもの。他にもアドラー心理学の解説など、読書家で勉強熱心な指揮官らしい話が続き、ファンも熱心に聞き入っていた。
また、2019年の印象深い試合に、大腸がん手術から復帰した原口文仁捕手がサヨナラ打を放った6月9日の日本ハム戦を挙げ、「1試合勝っただけで泣くとは夢にも思わなかった」と回想。4番で起用した大山悠輔内野手については「秋季キャンプでも毎朝、特守をやった。4番のやりがいと悔しさを持って、来季は4番を奪い取ってほしい」と期待をかけた。
2019年は最終戦で3位に入り、クライマックスシリーズに進出したもののファイナルステージで巨人に敗れた。打倒巨人について問われると「笑って野球ができたら巨人より上にいける」と断言。この日の“授業”でも力説した「笑う」ことによって選手の能力を最大限に引き出す考えを強調した。















