K/9とは9イニングでいくつ三振を奪うかを示す指標
野球のデータを統計学から客観的に分析するセイバーメトリクス。これまで日本のプロ野球で投手の実力を示す指標として用いられてきたのは、勝利数・防御率・勝率などがメインだった。しかし、『マネー・ボール(著マイケル・ルイス)』が日本で文庫化されると一般に広がりはじめ、少しずつではあるがセイバーメトリクス的な考え方が取り入れられるようになってきた。
メジャーリーグでは、選手の能力を示す上で有効な指標として広く活用されている。今回は9イニングでいくつの三振を奪うかを示すK/9を紹介する。
計算式は「奪三振数÷投球回数×9」。最多奪三振のタイトルは投球回数の多い投手が有利だが、K/9は投球回数が少ない投手でも同じ条件で比較できる。先発投手だけでなく中継ぎ、抑えを含め、奪三振数は少なくてもK/9が高い投手は少なくない。
技巧派投手がよく言う「打たせて取る」ことは守備力や打球方向などに左右されるが、三振はほぼ投手一人の力でアウトを取れるため、K/9は再現性が高く、毎年同レベルの水準を維持しやすいのも特徴だ。打ち返されないからこそ、エラーやポテンヒットなど不運な結果を招くこともなく、チームにリズムをもたらし、球場の雰囲気を盛り上げることにもつながる。K/9が高い投手は数字に以上に貢献していると言えるかも知れない。
【K/9】
計算式:奪三振数÷投球回数×9
意味:9イニングあたりいくつの三振を奪ったかを示す指標。いわゆる奪三振率で、8.0を超えれば優秀とされる。
スパイア [SPAIA] ちゃんねる
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