セイバーメトリクスの指標OPSとは
10数年前のプロ野球で打者を評価する指標として広く用いられていたのは、打率・本塁打・打点・盗塁などが主で、メジャーリーグで使用されるセイバーメトリクスという考え方はそれほど注目されていなかった。しかし、『マネー・ボール(著マイケル・ルイス)』が日本で文庫化されると、少しずつではあるがセイバーメトリクス的な考え方が取り入れられるようになってきた。
現在、IsoP(長打率-打率)やWHIP(1イニングに何人の走者を出すかを表す指標)など多くの指標がプロ野球でも使用されている。その中にOPSと呼ばれる指標がある。On-base plus sluggingの略であるOPSとは、打者の得点貢献度を測る指標の一つである。古典的なセイバーメトリクスの指標であり、単純な計算式ながら得点との強い相関関係があることが知られている。
「長打率+出塁率」という極めて簡単な計算式で求めることができることから、詳しい野球解説だけでなく、ファン同士の会話やTwitterなどのSNSでのやりとりのなかでも取り入れられることが増えてきた。
【OPS】
計算式:長打率+出塁率
概要:開発者はビル・ジェームズ。計算が簡単な割に得点との相関関係が非常に高い。打率で比較するよりもOPSを基準に組んだ打線の方が得点に結びつきやすいと考えられる。優秀な選手でも出塁率が5割を超える選手がほとんどいない一方で、長打率は5割を超えることから長打を打つ能力に大きな影響を受ける。一般的に.7667以上で強打者とされ、.900以上ならリーグを代表する選手、1.000を超えるとMVP級の活躍をしているといえる。
ビル・ジェームズはメジャーリーグの選手を以下のようにランク分けして評価した。
A 素晴らしい .9000以上
B 非常に良い .8334 - .8999
C 良い .7667 - .8333
D 平均的 .7000 - .7666
E 平均以下 .6334 - .6999
F 悪い .5667 - .6333
G 非常に悪い .5666以下
スパイア [SPAIA] ちゃんねる
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