巨人が6年ぶりに日本シリーズ出場
クライマックスシリーズ(以下、CS)のファイナルステージはリーグ優勝を果たした巨人とCSファーストステージを勝ち上がった阪神の対戦となった。巨人が初戦から連勝し王手をかけた後、第3戦に敗れたものの、4戦目を白星で飾り、2013年以来6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。
巨人はエースの菅野智之が登板を回避する緊急事態も、今シーズン投手3冠に輝いた山口俊をはじめとした投手陣が踏ん張った。また、昨年のCSでは1安打しか打てなかった岡本和真が打率.533、3本塁打と大活躍し、MVPを受賞している。
敗れた阪神は3戦目を除いて打線が苦しみ、勝利をモノにできなかった。今シーズン限りで阪神を退団することが決まっている鳥谷敬は、4戦目の9回2死から代打で登場するもニゴロに倒れた。これが阪神のユニフォームを着ての最後の打席となった。
佐々岡体制が発足、會澤翼が残留
今シーズン4位に終わった広島は、緒方孝市監督が辞任。佐々岡真司新監督の就任が発表された。佐々岡新監督は初めて監督を務めることになるが、「全身全霊を込める」と決意を語り、V奪回を誓っている。
その広島にとって朗報となったのが會澤翼の残留である。今シーズン途中に国内FA権を取得しており、その去就が注目されていた會澤。権利を行使すれば複数球団による争奪戦が確実視されていたが、行使せず残留を表明。来シーズンも扇の要としてチームを支えていく。
一方で會澤と同じくFA権を所持している野村祐輔と菊池涼介は現時点で態度を明らかにしていない。両選手とも主力として欠かせないだけに、その動向次第では編成が大きく変わってくる。
また、三塁のレギュラー候補である安部友裕が外野、今シーズン外野で定位置を掴んだ西川龍馬が三塁の守備練習を行っている。複数の守備位置をこなせるとなれば、選手にとっては出場機会の増加が見込めるとともに、チームとしても起用法の幅が広がるというメリットがある。まだ去就が決まっていない選手がいるものの、起用の幅を広げる動きをとっている佐々岡新監督はどのようなチーム運用を行っていくのだろうか。その船出が楽しみだ。
中日がナゴヤドームにテラス席の設置を検討
中日の本拠地ナゴヤドームにテラス席を設ける案が出ている。球団とナゴヤドームとの間で話し合いが始まっており、早ければ2021年シーズンから運用が開始されるという。ナゴヤドームは今シーズン76本塁打が飛び出したが、これは12球団の本拠地において最少。テラス席を設置するとなれば、本塁打数が増えることは確実で、野手、投手ともに戦い方が変わってくる。
DeNAは大村巌氏が来シーズンからコーチとして復帰することを発表した。大村氏は2015年以来5年ぶりの復帰となる。前回DeNAでコーチを務めていた際は、現在の主砲である筒香嘉智を育てた。細川成也や伊藤裕季也といった若いスラッガー候補の育成が期待される。
ヤクルトの村上宗隆がフェニックスリーグで三塁守備についている。今シーズンは開幕から三塁でスタメンを張ったものの、守備の乱れが多く苦しんだ。坂口智隆の故障もあり途中から一塁へと回り安定したが、この秋は再び三塁守備に挑戦している。高津臣吾新監督も「三塁が出来たら一番いい」と語っており、しばらくは三塁での定位置確保を目指すことになりそうだ。