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ドラフト1位のくじ運最強はロッテ、最弱は…

2019 10/7 06:00SPAIA編集部
大船渡高の佐々木は今ドラフトの目玉だⒸYoshihiro KOIKE
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ⒸYoshihiro KOIKE

大船渡高・佐々木は競合必至

今年もプロ野球ドラフト会議が近付いてきた。毎年、1巡目指名が重複した場合は抽選が行われ、球団や選手の希望が叶うか、悲喜こもごものドラマが繰り広げられる。

今年は高校生投手に逸材が多い。最大の目玉は大船渡高の最速163キロ右腕・佐々木朗希。今夏の岩手大会決勝で登板を回避して議論を呼ぶなど、甲子園に出場していないにも関わらず話題の中心にいた。

さらに夏の甲子園準優勝で評価を高めた星稜高のエース・奥川恭伸、闘志を全面に出す熱血右腕、創志学園高の西純矢に横浜高の左腕・及川雅貴を含めた4人が「高校四天王」と呼ばれている。

野手では今春センバツで優勝した東邦高のスラッガー・石川昂弥、大学生では明大の本格派右腕・森下暢仁、社会人では東海理化の立野和明らも1巡目候補だ。

藤原、平沢、石川ら獲得のロッテが勝率1位

ドラフト会議は制度変更を繰り返しており、2007年までは高校生と大学生・社会人の2回に分けて開催されていたが、2008年から現在の一括開催となった。そこで2008年から昨年まで11年間の1巡目指名選手と抽選結果について調べてみた。

12球団ドラ1ⒸSPAIA

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競合した球団数に関係なく、引き当てたかどうかだけを単純にカウントすると、最もくじの勝率が高いのはロッテ。これまで8勝4敗と大きく勝ち越している。

記憶に新しい昨年の藤原恭大(大阪桐蔭高)、2015年の平沢大河(仙台育英高)、2013年の石川歩(東京ガス)、2011年の藤岡貴裕(東洋大)を抽選の末に獲得し、2017年は清宮幸太郎(早稲田実)を外したものの安田尚憲(履正社高)を、2016年は田中正義(創価大)を外したものの佐々木千隼(桜美林大)を、2012年は藤浪晋太郎(大阪桐蔭高)を外したものの松永昂大(大阪ガス)を、2010年は斎藤佑樹(早大)を外したものの伊志嶺翔大(東海大)を、いわゆる「外れ1位」の抽選で引き当てている。

ロッテ表ⒸSPAIA

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ロッテはこの11年間、全て「外れ1位」までで終えており、「外れ外れ1位」は一度もない。今年も抽選になった場合は井口監督の右腕に期待がかかる。

オリックスは11年間で1勝のみ

逆に最も勝率が低いのはオリックス。競合を避けて単独指名することが多いとは言え、抽選で引き当てたのは2017年の田嶋大樹(JR東日本)のみ。昨年は小園海斗(報徳学園高)を外し、2010年は大石達也(早大)、伊志嶺翔大、山田哲人(履正社高)を外し、「外れ外れ外れ1位」で後藤駿太(前橋商)を指名した。

オリックス表ⒸSPAIA

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最下位脱出のため、今年は競合を覚悟で大物を狙うか、あるいはリスクを避けて一本釣りを狙うか。最後まで他球団との駆け引きが続きそうだ。

巨人は3年連続、阪神は5度も「外れ外れ1位」

オリックスに次いで勝率が低いのは2勝8敗の巨人。昨年の根尾昂(大阪桐蔭高)→辰己涼介(立命館大)→高橋優貴(八戸学院大)、2017年の清宮幸太郎→村上宗隆(九州学院高)→鍬原拓也(中央大)、2016年の田中正義→佐々木千隼→吉川尚輝(中京学院大)と3年連続で「外れ外れ1位」指名となっている。

巨人表ⒸSPAIA

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阪神も4勝12敗とくじ運は良くない。2012年、春夏連覇した大阪桐蔭のエース・藤浪晋太郎は4球団競合の末に獲得したが、2008年は松本啓二朗→藤原紘通(NTT西日本)→蕭一傑(奈良産大)、2013年は大瀬良大地(九州共立大)→柿田裕太(日本生命)→岩貞祐太(横浜商科大)、2014年は有原航平→山崎康晃(亜細亜大)→横山雄哉(新日鉄住金鹿島)、2017年は清宮幸太郎→安田尚憲→馬場皐輔(仙台大)、昨年が藤原恭大→辰己涼介→近本光司(大阪ガス)と「外れ外れ1位」が5度もある。

1979年には早大のスラッガー・岡田彰布を6球団競合の末に獲得した実績もあるが、今年はどうだろうか。

阪神表ⒸSPAIA

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昨年、根尾獲得の中日は高勝率

セ・リーグの他球団も順に見ていこう。DeNAは4勝9敗で勝率.308。2008年に松本啓二朗(早大)を阪神との抽選で引き当てたが、2010年の大石達也、2011年の藤岡貴裕、2012年の東浜巨(亜細亜大)、2013年の松井裕樹(桐光学園高)、2014年の有原航平(早大)、2016年の柳裕也(明大)、2018年の小園海斗と、ことごとく抽選で外している。

DeNA表ⒸSPAIA

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育成に定評のある広島も抽選では苦戦しているが、ここ2年は中村奨成(広陵高)、小園海斗と甲子園を沸かせた高校生獲得に成功。丸佳浩が抜けてリーグ4連覇を逃し、チームの建て直しが急務だけに、どの選手を指名するのか注目だ。

広島表ⒸSPAIA

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11年間の抽選勝率で勝ち越している3球団のうちの1球団が5勝4敗の中日。昨年の根尾昂、2016年の柳裕也、2011年の高橋周平(東海大甲府高)、2008年の野本圭(日本通運)を抽選で引き当て、2015年も高橋純平(県岐阜商高)の外れ1位で小笠原慎之介(東海大相模高)を獲得している。

今年は東邦高の石川や星稜高・奥川ら地元・中部圏に逸材がいるが、誰を指名するか。

中日表ⒸSPAIA

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ヤクルトはオリックス、巨人に次いで勝率がワースト3位の.214。特に最初の1巡目指名で一度も引き当てていない。ただ、3勝のうち2勝は、2010年の外れ外れ1位・山田哲人と2017年の外れ1位・村上宗隆という現在の中軸を担う打者なので価値がある。スラッガー育成の実績は豊富だが、投手に逸材の多い今年はどんな決断を下すか。

ヤクルト表ⒸSPAIA

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パ・リーグ連覇の西武は勝率2位

パ・リーグを連覇した西武は単独指名が多く、抽選は3勝2敗、勝率.600はロッテに次いで2位となっている。11年間で1巡目指名が競合したのは4度あり、そのうち2009年の菊池雄星(花巻東)、2010年の大石達也は抽選で引き当てている。2012年は東浜巨を外したが、現在はクローザーとして活躍する増田達至を外れ1位の抽選で獲得した。

西武表ⒸSPAIA

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大型戦力を誇るソフトバンクだが、抽選は3勝9敗と分が悪い。特に2017年は清宮幸太郎→安田尚憲→馬場皐輔→吉住晴斗(鶴岡東高)、昨年は小園海斗→辰己涼介→甲斐野央(東洋大)とここ2年連続で苦戦している。2012年の東浜巨、2015年の高橋純平、2016年の田中正義を引き当てた実績もあるが、果たして…。

ソフトバンク表ⒸSPAIA

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負け越してはいるものの、くじ運は悪くないのが楽天。昨年は藤原恭大の外れ1位で4球団が競合した辰己涼介を引き当てた。2012年からは森雄大(東福岡高)、松井裕樹、安楽智大(済美高)と3年連続で高校生投手を抽選の末に獲得している。

楽天表ⒸSPAIA

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その年一番の選手を指名する方針を公言している日本ハムは、今年も早々に大船渡高・佐々木の指名を明言。2017年は清宮幸太郎を引き当て、昨年は根尾昂を外したものの外れ1位で吉田輝星を獲得した。ダルビッシュ有や大谷翔平ら、大物高校生を育ててメジャーに送り出した実績のある球団だけに、今年も注目の的だ。

日本ハム表ⒸSPAIA

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今年も話題の多いドラフト会議。プロに入れば指名順位は関係ないが、球団同士の駆け引きやくじによる運、不運などドラマ性の高いイベントであることは確かだ。チームの補強戦略、そして一人一人の野球人生を左右する運命の会議は、10月17日午後5時から始まる。

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