藤川球児が250セーブまであと「15」
8月21日に行われた阪神対DeNA(京セラドーム)の一戦で、藤川球児(阪神)が今シーズン8つ目のセーブを記録し、日米通算235セーブ(日233・米2)となった。現役選手では、デニス・サファテ(ソフトバンク/234セーブ)をかわし単独トップ。同時に名球会入りの条件のひとつでもある250セーブまで、残り15に迫った。8月22日終了時点で、阪神の残り試合数は27。今シーズン中の達成も決して不可能ではない。
藤川はメジャーリーグへの移籍経験があるものの、NPBでは阪神一筋でプレーしてきた。阪神の生え抜き選手で過去に名球会入りを果たしたのは、村山実、藤田平、鳥谷敬の3人。そのなかで唯一投手だった村山は通算222勝と、200勝達成での入会となっており、250セーブ達成による名球会入りとなれば、球団史上初ということになる。
また、昨シーズンまでに日米通算250セーブ以上を達成しているのは、佐々木主浩(元・横浜他)、高津臣吾(元・ヤクルト他)、岩瀬仁紀(元・中日)の3人のみ。藤川がNPB史上4人目の250セーブに到達し、阪神の投手として2人目の名球会入りとなるかは、今シーズン終盤における注目ポイントのひとつとなりそうだ。
藤川、サファテの次は山崎康晃?
前述したように、NPBにおいて日米通算250セーブに到達したのは、これまでわずか3人とハードルが非常に高い。NPBでセーブが制定された時期が1974年と遅かったこともあるが、他の名球会入りの条件である日米通算200勝が26人(※)、2000本安打が57人(※)と、達成者数を見ればその差は歴然だ。(※名球会未入会者含む)
到達間近な藤川とサファテに続く現役選手は、永川勝浩(広島/165セーブ)、増井浩俊(オリックス/163セーブ)、そして山崎康晃(DeNA/158セーブ)となっている。
永川が最後にセーブを挙げたのは2014年(1セーブ)。現在39歳の今シーズン、ここまで一軍登板はなく、年齢的にも到達は厳しいといえる。増井も今年35歳となっており、年齢的にもギリギリのところか。今シーズンは抑えでスタートしたものの奮わず、二軍降格後に配置転換されている。来シーズン以降に復調できるかがポイントとなりそうだ。
順調なのは、2015年の入団1年目に37セーブをマークした山崎だ。ここまで積み上げたセーブの数は158。アクシデントなく順調に行けば、3年後の2022年シーズンに250の節目に到達すると思われる。しかし、勝利や安打と比べ、安定してセーブ数を稼ぐことは至難の業。それは、2017、2018年の直近2年間で2年連続30セーブに到達した選手がドリスのみ、ということからも理解できるだろう。
はたして藤川とサファテ、そして山崎は日米通算250セーブに到達することができるだろうか。まずは終盤戦の藤川に注目だ。
※数字は2019年8月22日終了時点