甲子園タイ記録の1試合5発!
8月7日、全国高校野球選手権大会第2日目の第1試合で履正社高校(大阪府)が霞ケ浦高校(茨城県)相手に11対6で勝利した。
履正社打線は17安打、5本塁打、11得点と猛打爆発。1試合5本塁打は大会タイ記録でもある。2006年に智弁和歌山高校(和歌山県)が帝京高校(東東京)相手に記録して以来、13年ぶり2例目のことだった。
1番の桃谷惟吹が先頭打者本塁打を含む2本。その他、プロ注目の4番・井上広大に7番・西川黎、8番・野上聖喜とまんべんなく本塁打が飛び出したのも見逃せない。どこからでも一発を狙うことのできる打線は、相手チームにとって驚異となることは間違い。
NPBにも多くいる履正社高校出身の選手たち。今シーズン、ここまでの成績はどのようなものとなっているのだろう。
Mr.トリプルスリー・山田哲人が代表的な選手
現在、履正社高校出身者が多いヤクルトからは、履正社高校出身のなかでもっとも知名度が高いと言っても過言ではない山田哲人。今シーズンは、前人未到の2年連続4度目となるトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を目指し、奮闘している。
8月7日終了時点で打率.271、27本塁打、24盗塁の成績は、少し物足りないと感じるかもしれないが、今シーズンは故障者の影響もある。また、1番(33試合)、3番(61試合)、4番(8試合)と役割の変わるなか、まずまずの成績を残していると言っていいだろう。
他にも、中山翔太と宮本丈がいる。中山はルーキーながら一軍でも27試合に出場。打率.291、4本塁打と持ち前のパワーを見せており、イメージ通りの大振りが印象的。79打数と少ないながら打率.291は、1年目にしてはまずまずの数字。現在は二軍だが、再び昇格を勝ち取りたいところ。
また、2年目の宮本もすでに昨年と同じ26試合に出場を果たした。打率1割台と打撃面で苦しんでいるが、複数のポジションを守れる強みを生かし出番を増やしたい。
そして、2016年ドラフト1位で入団し、今年3年目の寺島成輝はそろそろ出番を増やしていきたいところ。今シーズンは中継ぎとして一軍で1試合のみの登板だが、現在は一軍に帯同中。連日、ブルペンで肩を作りながら出番を待ち続けている。

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次代の大砲候補・安田尚憲は二軍で牙を研ぐ
ヤクルト以外の履正社高校OBは、オリックスのT-岡田と岸田護だ。
主砲として期待されていたT-岡田は大不振。打率1割台から上昇せず、本塁打は1本のみ。5月17日に登録を抹消されて以降、一軍から声はかかっていない。岸田は今シーズンは一軍での登板はなく、ファームでも3試合のみ。38歳という年齢だけに正念場となりそうだ。
阪神の坂本誠志郎もOBだ。今シーズンは開幕一軍をつかんだものの梅野隆太郎が打撃で結果を残していたこともあり、4月末に登録を抹消されファームで汗を流す日が多かった。しかし6月29日に一軍登録されると、徐々に出番を増やしつつある。7月8日の巨人戦では菅野智之から本塁打も放ち、存在感をアピールした。
そして、高卒2年目の安田尚憲(ロッテ)。今シーズンは一軍での出場機会はないが、ファームでは昨シーズンの12本塁打を超える14本塁打を記録。来たるべき一軍昇格の日へ向け、牙を研いでいる。
このように多くの履正社高校OBがNPBでプレーしている。しかし、今シーズンの成績は山田哲を除き物足りない。残りシーズン、甲子園で躍動する後輩たちに負けない活躍が期待される。

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※数字は2019年8月7日終了時点