ソフトバンクが抜け出しにかかる
セ・パ交流戦も終わり、リーグ戦が再開した。先週は試合数が少なかったこともあり順位は変わらなかったが、ゲーム差には大きな変動があった。

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まず、首位のソフトバンクと楽天のゲーム差が0から2に広がった。これにより、着々と首位固めに入ったソフトバンク。しかし、エース則本昂大が復帰間近となっている楽天も、まだまだ浮上してくる可能性はある。
この週3連敗した日本ハムは、前週から合わせると6連敗となり借金生活に突入。トレードで巨人から獲得した吉川光夫と宇佐見真吾の活躍で、巻き返しを図りたいところだ。
4位日本ハムとのゲーム差を0.5に縮めたロッテ。3位西武とのゲーム差は変わらず3のままだが、借金は1つ減らして2に。まだまだ上位争いに食い込むことができそうだ。
交流戦では2位に躍進したオリックスだが、リーグ戦再開後の3連戦では1勝2敗と負け越し。浮上のきっかけをつかむためにも、交流戦の勢いを持続したいところだ。
日本ハムが大型トレードを敢行
6月26日、日本ハムが巨人とのトレードを発表。鍵谷陽平と藤岡貴裕が巨人へ移り、捕手の宇佐見真吾と先発候補の吉川光夫を獲得した。
交流戦で故障離脱した上沢直之が今シーズン中の復帰は絶望的となっているため、日本ハムでは先発投手が手薄となっていた。そこで、中継ぎ投手に不安のある巨人とトレードを成立させたのだ。
吉川は2016年オフに日本ハムから巨人へとトレードされていたため、今回は出戻りという形。今シーズンは中継ぎとして起用されていたが、栗山英樹監督は先発としての起用を考えている。オールスターゲーム前の9連戦で先発の機会がありそうだ。
一方、宇佐見は強打の捕手として期待がかかっている。すでに交流戦明けの初戦から試合出場しており、期待値は高い。現在、交流戦明け3連敗の日本ハム。起爆剤となるべくこの2人に期待がかかる。
オリックスはメネセスが禁止薬物違反で契約解除
6月27日、オリックスのジョーイ・メネセスが薬物検査で陽性を示し、NPBから1年間の出場停止処分を受けた。異議申立ては行わず、すでに球団も契約を解除している。
メネセスは5月5日に登録を抹消されており、2ヶ月近く一軍には不在だった。そのため、現時点で大きな戦力ダウンにはならないかもしれない。しかし、オリックスは中日から金銭トレードでスティーブン・モヤを獲得。穴埋め補強をすぐさま行った。
これは、ダヤン・ビシエド、エンニー・ロメロ、ライデル・マルティネス、ジョエリー・ロドリゲスと外国人枠が埋まっている中日で出番がなかったモヤにとっても、大きなチャンスと言える。
また同時に、オリックスから中日へ松葉貴大と武田健吾が、その代わりに松井佑介と松井雅人がオリックスに入る2対2のトレードが成立。これにより、最下位からの巻き返しがかなうだろうか。
ソフトバンクでは、2015年ドラフト1位の高橋純平が6月29日にプロ初勝利。その翌日にも白星を挙げ、2日連続の勝ち投手になった。初勝利を挙げた投手が2日連続勝ったのは球団史上初めてだ。今シーズンは中継ぎとして好投を続けており、後半戦に向けて明るい材料となりそうだ。
6月25日の二軍戦、中4日で登板を行った楽天の則本昂大は、この試合で6回を投げ無失点投球。明日の二軍戦登板後に問題なければ、オールスター前に一軍で先発する予定。チームは現在2位、エースの帰還とともに首位奪取といきたいところ。
西武はドラフト1位の松本航が4勝目をマーク。防御率4.95とまだまだ安定感はないものの、4勝はチーム3位の数字。このままローテーションに定着し、1年目から2ケタ勝利を目指したい。
ロッテでは、リードオフマンの荻野貴司が絶好調。打率.336で首位打者争いのトップに立った。また、5試合連続で得点を挙げており、出塁がしっかりと得点に結びついている。上位争いに踏みとどまるためにも好調をキープしたい。
※数字は2019年6月30日終了時点