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ソフトバンクが交流戦8度目の優勝 リーグ首位の楽天は則本が二軍戦で復帰

2019 6/24 15:00勝田聡
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日本ハムがリーグ内唯一の負け越し

交流戦の日程がほぼ終了。ソフトバンクが通算8度目となる優勝を飾り、全体ではすでにパ・リーグが勝ち越しを決めている。この週はソフトバンクと西武、オリックス、楽天が4勝2敗、ロッテが4勝3敗。そして、1勝5敗と大きく負け越したのは日本ハムだった。

パ・リーグの順位を見ると、首位楽天とソフトバンクのゲーム差は0.5。3位に西武が浮上し、以下、日本ハム、ロッテ、オリックスと続いている。

リーグ戦順位(パ・リーグ)ⒸSPAIA

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日本ハムは大きく負け越したものの貯金はまだ2つあり、勝率5割以上をキープしている。5位のロッテも借金はわずか3つ。6位のオリックスも借金は7つとなっており、まだまだ巻き返しが可能。

数日間の休日を経て始まるリーグ戦で、再びし烈な順位争いが行われることになる。

ソフトバンクが8度目の優勝も守護神に不安

ソフトバンクが交流戦通算8度目の優勝を飾り、工藤公康監督は史上最多となる4度目の優勝監督となった。最終カードで巨人との首位攻防戦を2勝1敗で勝ち越したのは、さすがといったところだろう。

森唯斗が右肩の違和感で先週の日曜日に登録を抹消され、守護神不在として臨んだ1週間だったがなんとか凌ぎきった。それを受け、工藤監督はドラフト1位ルーキーの甲斐野央を守護神に抜擢している。

しかし、6月18日のヤクルト戦では3点リードの9回に登板するも、1点を失い途中降板。試合には勝利したものの、不安定さが浮き彫りとなってしまう。6月20日の同ヤクルト戦では3人で締め、プロ初セーブをマーク。その後はセーブシチュエーションでの登板はなかった。

近年のプロ野球では最終回に登板する守護神の存在は大きい。これから先、森が戻ってくるまで、僅差のリードで迎える9回というプレッシャーに打ち勝つことができるかが、ポイントになりそうだ。

楽天は則本昂大が復帰間近

交流戦の優勝こそソフトバンクに譲ったが、パ・リーグ首位は楽天がキープしている。この週も4勝2敗と着実に貯金を積み重ねた楽天に、エースの則本昂大が戻ってくる。

今シーズンの則本は開幕直前に右肘の手術を受け、ここまでの一軍登板は「0」。チームの快進撃に加わることができていない。だが、6月20日の二軍戦で実戦に復帰し、3回1失点と順調な仕上がりを見せている。

すぐに一軍復帰とはいかないものの、後半戦にはローテーションに戻ってくることは間違いない。リーグ首位ではあるが、先発投手陣は苦しんでいただけに則本の復帰は大きい。上位争いから抜け出すきっかけとなるかもしれない。

西武では中村剛也が全試合で安打を放ち、4本塁打を記録。これで、本塁打を放った投手の人数が230人となった。これにより、阿部慎之助(巨人)と並びトップタイに浮上している。阿部と中村、どちらが先に231人斬りを達成するのかに注目だ。

1勝5敗と大きく負け越した日本ハムは、貯金こそあるもののリーグ4位に転落。6月23日の中日戦では、ドラフト1位ルーキーの吉田輝星が2試合目のマウンドに上がったが、3回5失点で初黒星とプロの洗礼を浴びた。どのように立て直していくのか栗山英樹監督の手腕に期待。

ロッテは2カードともに2勝1敗で勝ち越しに成功。なかでも荻野貴司、鈴木大地の上位打線が絶好調。とくに荻野は打率.335まで上昇し、首位打者争いで2位に付けている。自身初となるタイトル獲得のチャンスでもある。

オリックスでは、新人の頓宮裕真が内野手から捕手へコンバートされることになった。アマチュア時代は捕手だったが、プロ入りと同時に三塁及び一塁へとコンバート。今回は本人の意志もあり、再び挑戦することになった。パンチ力があるだけに「打てる捕手」として期待がかかる。

※数字は2019年6月23日終了時点