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巨人が首位キープ、坂本勇人が開幕からセ新の36試合連続出塁【セ・リーグ1週間まとめ】

2019 5/13 17:35勝田聡
坂本勇人ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

巨人:坂本勇人が開幕から36試合連続出塁のセ・リーグ記録樹立

先週戦績:3勝2敗

首位を走る巨人は前半のDeNA戦で連勝し、後半にヤクルトとの首位攻防戦に臨んだ。その第1戦(5月10日)では打線が爆発し、23安打19得点で快勝。その後も一気に抜け出すかと思われた残り2戦だったが、ともに接戦を落としてしまい、ヤクルトに1ゲーム差まで詰め寄られ、この週を終えている。

5月12日のヤクルト戦で巨人の坂本勇人が第1打席に安打を放ち、開幕から続いている連続試合出塁記録を「36」に伸ばした。これで1997年の金本知憲(広島)が記録した35試合を超え、セ・リーグ記録となった。

ちなみに開幕からの連続試合出塁記録のプロ野球記録は、1983年にスティーブ(西武)が記録した40試合。

ヤクルト:故障者続出の危機の中、村上宗隆が躍動

先週戦績:3勝2敗1分

5月8日の阪神戦で青木宣親が頭部死球を受け、一触即発の事態となった。この試合は0対5と5点ビハインドの8回に同点とし、延長戦へと突入。12回表に2点を失うが、その裏に2点を奪い同点に持ち込む驚異の粘りをみせている。週末に行われた巨人との首位攻防戦では初戦を大敗で落としたものの、その後を連勝。1ゲーム差の2位でぴったりマークしている。

故障者が続出しているヤクルト。5月6日に守護神の石山泰稚が上半身のコンディション不良で登録を抹消され、5月11日の試合からは青木宣親がスタメンを外れている。同日に山田哲人も途中交代し、翌日の試合にも出場していない。また、5月12日の試合で西浦直亨も途中交代と苦しい状況が続く。

そんななか、19歳の村上宗隆が10号本塁打を放ち、12日の試合では4番に座った。チームの危機で10代の若武者が打線を引っ張っている。

広島:アドゥワ誠が初完投勝利

先週戦績:4勝2敗

開幕から出遅れていた広島も、ようやく息を吹き返してきた。

週前半の中日戦、後半のDeNA戦とともに2勝1敗で勝ち越しに成功。トータルでも19勝18敗1分と貯金を1つ作り、3位に浮上。

5月12日のDeNA戦では、今シーズン途中から先発として起用されているアドゥワ誠が光った。序盤に援護をもらったことで楽に投げられたのか、安打は許すが要所を締め1失点、無四球完投勝利と力強さをみせた。打撃面でもプロ入り初打点をマークし、投打に渡って活躍。昨シーズンは中継ぎで53試合に登板しブレイクしたが、今シーズンは先発としてチームを支えていく。

阪神:糸井嘉男が4試合連続安打で打率3割に

先週戦績:2勝3敗1分

先週は、2勝3敗1分と1つ負け越した阪神。それでもチームは19勝18敗2分となっており、貯金生活を続けている。昨シーズン最下位だったことを考えれば、ここまでは上々と言えるだろう。

そんななか、調子を上げているのがベテランの糸井嘉男である。5月8日のヤクルト戦で猛打賞を記録すると、そこから4試合連続安打。打率も3割に乗せてきた。5月12日の中日戦では今シーズン初盗塁も決め、「足」でもみせている。

投手陣では新加入の西勇輝が5月10日の中日戦で3勝目。ここまでの防御率は2.47と安定しており、3勝3敗と貯金こそ作れていないがエース級の活躍をはたしていることは間違いない。糸井、西と元オリックス勢がチームを引っ張っている。

中日:高橋周平の打率が急上昇

先週戦績:3勝3敗

中日は4月下旬から低迷し、前の週に4連敗を喫するなど苦しい状況だった。しかし、先週は3勝3敗、通算では17勝20敗の借金「3」となんとか踏みとどまっている。

そのチームを牽引しているのが主将の高橋周平だ。先週は6試合全てで安打を放ち、5試合で2安打以上、さらには4試合で3安打以上を記録とまさに「打ち出の小槌」。成績も、5月5日時点の打率.243から打率.321と大幅に良化させ、首位打者争いにも顔を出すほど。

投手陣では、清水達也が5月12日の阪神戦でプロ初先発初勝利。2017年に夏の甲子園優勝投手となった男が、思い出の地で嬉しい1勝を挙げた。松坂大輔、笠原祥太郎、吉見一起と先発投手が離脱するなか期待がかかる。

DeNA:濵口遥大が二軍戦で復帰

先週戦績:1勝4敗

ゴールデンウィークの後半から負け込んでいるDeNA。5月6日の巨人戦では故障で出遅れていた東克樹が今シーズン初登板を果たしたが、3回8失点でノックアウトされ、完全復活とはならなかった。同週末の広島戦では初戦をエースの今永昇太が好投し連敗を止めたが、その後は再び2連敗と波に乗れずにいる。結果、5月8日の巨人戦まで5連敗。

対して、明るい話題となりそうなのが濵口遥大の復帰だ。登板した5月9日の二軍戦では、3回を5奪三振、完全投球を見せており、一軍復帰まで秒読みとなっている。低迷するチームの救世主となることに期待がかかる。

※数字は2019年5月12日終了時点