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巨人・ビヤヌエバ、阪神・ジョンソンらが好結果 セ新外国人選手で救世主となるのは?

2019 4/27 11:00勝田聡
クリスチャン・ビヤヌエバ,ⒸSPAIA
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ビヤヌエバが攻守に存在感

開幕からおよそ1ヶ月が経過。セ・リーグでは現在、昨シーズンの広島のようなチームはなく、混戦模様となっている。大型連戦から交流戦へかけて、先に抜け出すのはどの球団なのか楽しみだ。

その原動力となるもののひとつに新外国人選手の活躍が挙げられる。今シーズンから日本にやってきた外国人選手はここまでどのような結果を残しているのだろうか。振り返ってみたい。

<セ・リーグ>新外国人野手成績

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セ・リーグの新外国人野手では、クリスチャン・ビヤヌエバ(巨人)が結果を残している。開幕戦ではスタメンを外れ、その後も日替わりでオーダーに名を連ねるような扱いだったビヤヌエバだが、4月半ばからは中軸を任されるようになった。ここまで打率も3割近く残しており、4本塁打、10打点とまずまずの数字。坂本勇人や丸佳浩につづく3番打者として、相手チームへ脅威を与えている。

また、三塁の守備でも軽快な動きを見せており足も遅くない。ビヤヌエバが走者の際、躊躇なくエンドランのサインを出す原辰徳監督の采配からもそれがうかがえる。本塁打を期待できる外国人選手は、守備や走塁に不安がある選手がほとんどだが、ここまでのビヤヌエバを見ている限りそういったことはなく、采配の幅が広がる。

他には、阪神のジェフリー・マルテがいるが、残念ながら開幕前に右ふくらはぎを痛めたことで、一軍出場はまだない。だが、4月24日にはファーム復帰。翌25日には本塁打を放っており、順調な回復ぶりをみせている。上位浮上の切り札として、昇格に期待がかかる。

レグナルト、ジョンソンは10試合で無失点

一方の投手陣はどうだろう。昨シーズンの王者・広島には、カイル・レグナルトとケーシー・ローレンスが加わった。レグナルトはここまで10試合に登板、無失点と結果を残し、カーブを武器に中継ぎとして活躍している。

ローレンスは外国人枠の関係もあり、一軍登板の機会はない。ファームでは結果を残しているため、タイミング次第ではチャンスがありそうだ。

<パ・リーグ>新外国人投手成績

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ヤクルトのスコット・マクガフとアルバート・スアレスも結果を残している。マクガフは150キロを超えるストレートを武器とし、中継ぎとして好投。勝ちパターンというわけではないが、つなぎ役として欠かせない存在。12試合で防御率2.03は優秀な数字だろう。

スアレスは来日初登板となった4月25日の巨人戦で、6回無失点の好投。初勝利をマークした。こちらも150キロを超えるストレートにツーシーム、スライダーを駆使し、相手打線を手玉に取り、次回も期待できる内容だった。このため、デービッド・ブキャナンやデーブ・ハフらとの外国人枠争いは、熾烈を極めることとなりそうだ。

巨人は守護神候補でライアン・クックを獲得した。その期待通りの活躍を見せ、開幕から8試合で6セーブをマーク。しかし、右肘の故障で登録を抹消された。中継ぎ陣に不安が残るチームだけに、早期の復帰が望まれている。

中日は退団したオネルキ・ガルシア(現・阪神)の代役として、エンニー・ロメロを獲得している。先発ローテーションに入り2勝0敗。防御率は驚異の0点台と、貴重な戦力となった。

しかし、ジョエリー・ロドリゲスとライデル・マルティネスの中継ぎ陣、さらにはダヤン・ビシエド、ソイロ・アルモンテ、スティーブン・モヤと外国人選手の数は多く、結果もそれぞれ残している。与田剛監督がどのように起用していくのかが鍵となる。

阪神のピアース・ジョンソンはセットアッパーとして起用され、10試合連続無失点と欠かせない存在。とくにBB/9(1試合あたりいくつ四球を出すかわを表す指標)1.69と制球力があり、四球から崩れることがないのは大きな強み。ラファエル・ドリスにつなぐ役割を十二分に果たしている。

このようにセ・リーグにやってきた新外国人選手たちは、それぞれの球団で結果を残している。今後も同等の活躍を続けることが、チームの勝利につながっていくはず。来日1年目で救世主となれる外国人選手は誰だろうか。半年後が楽しみだ。

※数字は2019年4月25日終了時点