開幕一軍は10人、そのうち野手は7人
2019年のプロ野球が開幕した。まだまだ先は長いものの、各選手たちの活躍は気になるところ。特に新人選手たちにとっては、プロとして初めての公式戦となるだけに、監督や首脳陣、そしてファンも好スタートを期待したいところだろう。
今シーズンの新人選手たちはこの開幕カードでどのような活躍を見せたのか。開幕一軍を勝ち取った10人(野手7人、投手3人)のうち野手にスポットをあて、開幕カードを振り返ってみたい。
2019年のプロ野球が開幕した。まだまだ先は長いものの、各選手たちの活躍は気になるところ。特に新人選手たちにとっては、プロとして初めての公式戦となるだけに、監督や首脳陣、そしてファンも好スタートを期待したいところだろう。
今シーズンの新人選手たちはこの開幕カードでどのような活躍を見せたのか。開幕一軍を勝ち取った10人(野手7人、投手3人)のうち野手にスポットをあて、開幕カードを振り返ってみたい。
開幕一軍を勝ち取った野手7人のうち4人が開幕スタメンを勝ち取っている。しかもその4人全員が上位打線、もしくはクリーンナップという重要な役割を任されていた。
もっとも注目度が高い選手である藤原恭大(ロッテ)は「1番・中堅」で起用された。本拠地ZOZOマリンスタジアムで迎えた開幕戦。その第1打席では大きな声援に迎えられ、バッターボックスへと足を踏み入れた。その初球からフルスイングでスタジアムを沸かせており、早くも大物感が漂うデビュー戦となった。
この打席では凡退したものの、4打数1安打と初安打が生まれ、試合にも勝利。上々のプロデビューとなった。だが、2戦目は4打数ノーヒット。3戦目はスタメンから外れ、途中出場となった。開幕カードでは3試合に出場したが、わずか1安打。現時点では十分な結果を残すには至っていないが、ここからどのような活躍を見せてくれるのだろうか。
オープン戦で好調だった木浪聖也(阪神)も藤原と同じく1番で起用された。しかし、3試合でノーヒットに終わり、3戦目には代打に同じ遊撃手の鳥谷敬を送られてしまった。矢野燿大監督は鳥谷を代打の切り札にせず、開幕後も遊撃のレギュラーを争わせる方針なだけに、今後はどのように起用されていくのか、引き続き注目だ。
一方、近本光司は「2番・中堅」として3試合すべてに先発出場。打率.167(12打数2安打)ではあるが、開幕戦では同点となる適時三塁打を放っている。また、守備でも補殺を決めており攻守に渡って存在感を発揮した。
そして、「5番・三塁」と主軸としての役割が期待されている頓宮裕真(オリックス)。その期待に応え開幕戦では2安打2打点と結果を残した。3戦目でも安打を記録しておりここまでは順調な滑り出しを見せている。次は1発がほしいところだ。
開幕スタメンとはならなかったが、辰己涼介(楽天)は2試合目で守備のみ出場。3戦目で初スタメンに抜擢されると、2打席目に初安打。さらには2四球とボールの見極めができることもアピール。オコエ瑠偉とのレギュラー争いはまだまだ続きそうだ。
藤原とともに高卒新人ながら開幕一軍を手に入れた小園海斗(広島)は、出場機会のないまま3月31日にファーム降格。この降格に関し、緒方孝市監督は「現時点で起用するところがない」といった趣旨のコメントを残している。
広島の遊撃手は田中広輔が2015年からフルイニング出場を続けており、アクシデントがない限り守備につくことはできない。また、代打としてもサビエル・バティスタや長野久義といった実績ある選手がベンチにいる。代走では曽根海成も控えており、使い所が限りなく少ない。しばらくは二軍の試合に出場しながら、実戦経験を積んでいくことになりそうだ。
佐藤龍世(西武)は開幕戦で守備固めとして初出場。打席は回ってこなかったが、一軍での第一歩は踏み出した。今後も展開によっては、試合終盤に中村剛也の守備固めとして出場機会を得ることはできそうだ。
開幕3連戦の終了を待たずして小園はファーム降格となってしまったが、その他の選手たちは出番を勝ち取っている。ただ、アマチュア時代と違いプロ野球のシーズンは長い。調子の浮き沈み、そして連戦での消耗など初めて経験することが多くなる。それらを乗り越え、シーズンを通して活躍することができるだろうか。まだ、戦いは始まったばかりだ。