楽天・銀次の打順は何番が理想的？浅村とコンビで打線活発化なるか

野球人生初となる主将に就任

昨季、リーグ最下位に沈んだ楽天。今季はエースの則本昂大が手術のため長期離脱の見込みで、巻き返すためには、より一層打線の奮起が求められる。

昨季新人王を獲得しブレイクした田中和基や、新加入の浅村栄斗、ブラッシュらで構成される打線は昨季よりも破壊力がアップ。特に鳴り物入りで入団した昨季の打点王・浅村には多くの期待が寄せられているが、楽天が上位進出を狙うためには、浅村だけに頼るわけにはいかない。既存戦力では、生え抜きのヒットメーカー・銀次の活躍が大きなポイントとなるだろう。

銀次は今季、野球人生初の主将に就任。沖縄での自主トレや久米島キャンプでも、チームを牽引していく強い意気込みを見せていた。レギュラーとしてチームのリーグ優勝と日本一に貢献した2013年からの3年間は連続で3割をマーク。再びその位の成績を残したいという思いも強いはずだ。

リーグで最も三振しない打者・銀次

銀次の特長といえば、類い希なバットコントロールだ。インコースの球を逆方向にヒットにできる技術は球界でも屈指。右肘を巧みに使って難しい球をヒットゾーンに運ぶ。さらに、三振の少なさを表すセイバーメトリクスの指標「PA/K」（打席数÷三振数）はリーグ1位だ。

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また、四球が多く三振が少ない打者であることを示す指標「BB/K」（四球÷三振）も同僚の島内宏明に次いでリーグ2位につけている。

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首脳陣から見れば様々な作戦を立てやすい打者であるし、打線のつながりという部分を考えた時にも非常に頼りになる打者だ。

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得点圏打率もリーグ4位と勝負強く、チャンスメイカーにも得点源にもなれる。

銀次の打順は何番が理想的か

器用な打者であるがゆえ、どの打順でも順応し、それなりの働きは見せるはずだ。実際、昨季は開幕戦で5番に座り、以降は2番や3番、6番などチーム状況や相手に合わせて様々な打順を任されている。

ただ、それは打順が固定できずに試行錯誤していた結果であるとも言え、役割を明確化する意味でもある程度銀次の打順は固定した方が良いだろう。昨季と今季の最大の違いは、浅村という絶対的な強打者がいることだ。浅村は3番に固定されることが濃厚だが、銀次はその浅村の前か後ろを打つべきだ。

四球が多く出塁率も高い銀次が2番に入れば、昨季リーグ2位の得点圏打率.369をマークした浅村の前に走者をためることができる。また、三振が少なくバットコントロールがうまいため、作戦面で幅を持たせることもできる。

一方、毎年のように高い出塁率を誇る浅村の後ろに回れば、昨季リーグ4位の得点圏打率.344をマークした打棒で走者をかえすことができる。この2選手が続けて打席に立つことは相手にかなりのプレッシャーを与えることになるだろう。銀次と浅村は離さずに並べた方が、打線がつながり機能しそうだ。

オープン戦の打順や起用のされ方、成績を踏まえ、開幕4番にはチームトップの打率.359をマークした島内が入ると言われているが、シーズンに入ってからの内容次第ではウィーラーやブラッシュも4番候補となるだろうし、前述したように銀次の4番も推奨したい。

また、2番には茂木栄五郎が入る可能性が高いが、100試合出場にとどまり打率.247と低迷した昨季からどの程度巻き返せるか。茂木の調子次第ではあるが、2番銀次も期待できる。

銀次は最も替えが利かない選手

走攻守揃った田中や辰己。一発も期待できる浅村やウィーラー、ブラッシュ。ここ数年安定した成績を残している島内、成長著しい内田靖人など打撃陣の陣容も整いつつある。しかし、ソフトバンク打線における中村晃がそうであるように、楽天打線において銀次は最も替えが利かない選手だ。

銀次と中村は、ある程度のアベレージ・出塁率が安定的に期待でき、複数ポジションを守れるという意味で似ている部分が多い上、共にバットコントロールが巧みで首位打者も狙える技術がある。

銀次は2014年に打率.327をマーク。同年に打率.331で首位打者となった糸井嘉男（当時オリックス）とは4厘差、首位打者をあと一歩のところで逃している。銀次が再び首位打者争いをするような活躍を見せれば、楽天の打線も活発になるはずだ。