支配下になんと8人!外国人の起用法
生え抜きの岡本和真や坂本勇人、菅野智之といったチームの顔に加え、原辰徳監督が3度目の指揮を執ることになった巨人はこのオフに大型補強を行った。
FAで丸佳浩(前・広島)と炭谷銀仁朗(前・西武)をそれぞれ獲得。外国人選手としてはクリスチャン・ビヤヌエバ(前・パドレス)とライアン・クック(前・マリナーズ)を補強している。それだけではない。メジャー帰りの岩隈久志(前・マリナーズ)、オリックスを自由契約となった中島宏之もチームに迎え入れた。
この巨大戦力を原監督がどのように率いていくのか気になるところだが、注目したいのが外国人選手の起用法だ。
野手では2017年の本塁打王であるアレックス・ゲレーロとホルヘ・マルティネスそしてビヤヌエバ。投手では先発のC.C.メルセデスとタイラー・ヤングマン、そしてスコット・マシソンにサムエル・アダメス、新外国人のクックと5人。支配下登録されている外国人選手は合計8人体制となっている。
守護神候補のクック、先発投手陣のうち1人はほぼ確定。残りの2枠をどのように起用するかがむずかしい。先発に2人の外国人選手を起用すると、当然野手は1人となってしまう。4枠目を打者にするのか、もしくは先発にするのかはシーズンを通して臨機応変に判断していかねばならないだろう。
また、マシソンはウイルス性の病に倒れ合流が遅れていたため、開幕は絶望的。交流戦以降の復帰とされているが、その際も再び外国人枠の問題が浮かび上がっている。一軍の戦力となりそうな外国人選手が多いからこその贅沢な悩みである。
はたして原監督はどのように采配を振るうのだろうか。
岡本和真は他球団の対策を打ち破ることができるか?
丸が加入し坂本も健在。リーグを代表する野手が揃っている巨人だが、そのなかでも岡本に注目したい。昨シーズンはオープン戦から結果を残し、開幕スタメンを手に入れると、そのままシーズンを完走。最終戦の最終打席で本塁打を放ち、100打点の大台に乗せる役者ぶりもみせた。11月には日米野球の日本代表にも選ばれた。
先日のメキシコ戦でも日本代表に招集されており、今秋のプレミア12、そして来年に迫っている東京オリンピックの有力な候補となっている。
とは言うものの、シーズンで結果を残したのは昨年だけ。今シーズンも同様の結果を残すことが重要となる。各球団が昨シーズン以上に岡本対策をおこなってくることは間違いない。包囲網をくぐり抜け、再び好成績を残すことができるのかに注目が集まる。
<オープン戦成績>
岡本和真(巨人)
8試合/打率.174(23打数4安打)/1本塁打/6打点
29人連続斬りの大江竜聖
巨人の投手陣で注目したいのは高卒3年目の左腕・大江竜聖だ。今春のキャンプから好投を続け、29打者を連続で打ち取っていた。マリナーズとのプレシーズンマッチで初回に安打と四球を与えたが、無失点投球は続いている。
今シーズンはチーム事情もあり、中継ぎとしての起用が既定路線。7回や8回といった重要な場面での登板が予想されている。
昨季の一軍登板はなく、シーズン終了後からのブレイクとなった大江にかかる期待は大きい。中継ぎ陣を見ると、マシソンが病気により出遅れており、澤村拓一は先発転向と層は薄い。ベテランの上原浩治は健在だが、手術明けということもあり二軍での調整が続いている。
オープン戦での起用を見ると、新守護神のクックに大江と吉川光夫のふたりが繋いでいくのが勝ちパターンとなっている。一軍経験のない若き左腕が、どのような投球を見せてくれるのか。
<オープン戦成績>
大江竜聖(巨人)
4試合/0勝0敗/4回/奪三振4/与四球0/防御率0.00
※数字は2019年3月20日終了時点