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ソフトバンクのサブマリン・高橋礼、侍ジャパンの秘密兵器へ

2019 3/6 07:00浜田哲男
高橋礼,Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

強化試合に臨む侍ジャパンに選出

侍ジャパンは3月9、10日に京セラドーム大阪で開催されるメキシコとの強化試合に臨む。今回のメンバーは若手中心の構成となったが、その中にソフトバンクの若きサブマリン・高橋礼も選出された。

1年目の昨季はプロ入り初勝利を挙げることはできなかったが、主にリリーフとして短いイニングで安定した成績を残し、首脳陣の信頼を獲得。西武とのクライマックスシリーズ・ファイナルステージや、広島との日本シリーズには先発やリリーフで登板し、チームの日本一に貢献した。

下手投げの投手は最速でも130km台というイメージだが、長身のアンダースローから繰り出す直球は最速146kmを記録し、スライダーやカーブ、シンカーも操る。加えて際立つのが、ソフトバンクの工藤公康監督も絶賛するメンタルの強さ。プロ入り1年目にして、ポストシーズンで見せた堂々たるピッチングは、今後のさらなる活躍を予感させた。

日米野球でメジャーに衝撃を与えた

高橋は昨秋に行われた日米野球に出場。メジャーの強打者を手玉に取り、米メディアからも注目を浴びた。第1戦では4番手で登板し、2018年ナ・リーグ新人王のアクーニャJr.を空振り三振。さらに若手の注目株ソトも空振り三振に仕留めるなど、2回無失点の好投。日本ではまだ実績のない高橋だが、アンダースローが国際舞台で有効であることが改めて証明された。

かつてロッテに在籍した渡辺俊介、パドレスの牧田和久らもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場。渡辺は第1回大会で松坂大輔や上原浩治らと先発ローテーションの一角として3試合に登板し、防御率1.98と活躍。牧田は第3回大会でクローザーに抜擢されて1勝1セーブ、無失点と結果を残すと、第4回大会でも1勝2セーブを挙げた。

WBCでのアンダースロー投手成績

ⒸSPAIA


独特の軌道で打者を幻惑するアンダースロー。加えて、高橋は23歳と若く、アンダースローの割に球速もあり、まだまだ伸びしろもある。今秋に開催されるプレミア12、来年の東京五輪、そして再来年のWBCを戦っていく上で、稲葉篤紀監督からは引き続き熱い視線を浴びそうだ。

まずは先発ローテーション入りを目指す

2年目となる今季の当面の目標は、先発ローテーション入りだ。昨季はポストシーズンも含めると先発で4試合、リリーフで13試合に登板。特に日本シリーズでは3ホールドを挙げる活躍を見せたが、本人は先発ローテーション入りを切望している。

12球団屈指の選手層を誇るソフトバンクは先発陣も豊富。開幕投手に内定している千賀滉大をはじめ、東浜巨、バンデンハーク、武田翔太、石川柊太、ミランダ、大竹耕太郎、和田毅と実力者がひしめいている。工藤監督が高橋をどこで起用するかは分からないが、希少なアンダースローの高橋が先発に抜擢される可能性も十分にあるだろう。

昨年10月3日のロッテ戦で先発した時は、4回を投げて1安打無失点の好投を見せ、プロ入り初勝利にあと一歩だったが、打球を足に受けた影響を考慮し4回でマウンドを降りた。テンポと制球が良く、全く危なげのない投球内容だった。

また、クライマックスシリーズの西武戦でも先発し、4回2/3を2失点にまとめる好投。このように、昨季後半に先発で結果を残しており、プロ入り初勝利も時間の問題といったところだ。

侍ジャパンの秘密兵器へ

前述した通り、国際大会で強みを発揮するアンダースロー。先発はもちろん、打者の目線を変えるという意味でセットアッパーやクローザーとしての起用も効果的だ。シーズンを通して、昨季後半に見せたような活躍を続けることができれば、今秋開催のプレミア12で侍ジャパン入りする可能性も高まる。そして、そこでの活躍がその先の東京五輪へとつながっていく。

球速アップや球種増に取り組んでいる高橋が、今季はどんな投球を見せてくれるか。近い将来、侍ジャパンの秘密兵器と呼ばれるその日に向かって、サブマリンの進化から目が離せない。

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