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DeNA神里、ヤクルト廣岡ら レギュラーへ向けOP戦初日から本塁打でアピール合戦

2019 2/25 15:37勝田聡
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これぞ助っ人!ソト、ブラッシュが本塁打

2月23日のオープン戦初日から本塁打が乱れ飛んだ。DeNAではレギュラー争いとは無縁の存在であろう、ネフタリ・ソトが早くも第1号を場外にかっ飛ばした。昨季のセ・リーグ本塁打王が今年もやってくれそうだ。

その他、楽天の新外国人選手ジャバリ・ブラッシュも本塁打を放った。オープン戦初打席で巨人のエース・菅野智之から名刺代わりの1発。独特な打撃フォームではあるが、しっかりと結果を残している。

主力といっても差し支えないソトやブラッシュが本塁打を放つ中、激しいレギュラー争いを行っている選手にも1発が生まれている。

神里和毅や陽岱鋼、高山俊にも1発!

2年目を迎えるDeNAの神里和毅も本塁打を放った。昨シーズンは好スタートを切ったが、骨折によりシーズン終盤を棒に振ってしまう。今シーズンは梶谷隆幸、桑原将志といった主力と右翼や中堅のポジションを争っている。

神里は決して本塁打を多く期待できる長距離砲ではない。しかし、そういった選手でも1発があるのは魅力的。持ち味の俊足に加えパワーもつけば、レギュラーの座もそう遠いものではない。激戦となる外野のレギュラー争いから脱落するつもりはない。

チームは違えど、外野を争っている阪神の髙山俊、巨人の陽岱鋼もそれぞれ本塁打を放った。2016年の新人王でもある髙山だが、その後は伸び悩んでいる。昨シーズンはわずか45試合の出場にとどまり、打率.172(128打数22安打)と苦しんだ。

ライバルとなるドラフト1位ルーキーの近本光司、江越大賀らも練習試合などで結果を残しており、定位置確保は簡単ではない。今シーズン、再びレギュラーの座を奪回するためにも打撃面でアピールを続けていきたい。

丸佳浩が加わり、アレックス・ゲレーロ、亀井善行とともに外野レギュラーを争う陽が、チーム初となる本塁打を放った。長野久義(広島)が抜けたとはいえ、ポジションを用意されているわけではなく、競争が必要な立場。この本塁打は原辰徳監督へ絶好のアピールとなったはずだ。

ヤクルトは廣岡大志、荒木貴裕が代打弾

ヤクルトでは、廣岡大志と荒木貴裕による2本の代打本塁打が飛び出している。

オープン戦チーム初アーチは廣岡のバットから生まれた。3対2と1点リードで迎えた4回表、無死一塁の場面で打席に入った廣岡は、3ボール1ストライクと打者有利のカウントから一振り。初スイングが捉えた打球はバックスクリーンへ飛び込んだ。2月14日の練習試合で満塁本塁打を含む2本のアーチを放った男が、再び見せた本塁打だった。

本職は遊撃手だが、練習試合に引き続き一塁の守備についている。首脳陣も廣岡の長打力を生かそうと守備位置を模索している状況だ。この日、昨シーズンのレギュラーである遊撃の西浦、一塁の坂口ともに2安打。簡単にレギュラーの座は空きそうにない。まだまだ挑戦は続きそうだ。

そして、今年32歳となる荒木が代打で見せた。昨シーズンも2試合連続代打で結果を残した男が代打2点本塁打。一塁、二塁、三塁、外野と複数守ることのできるユーティリティーとして、今シーズンもチームに欠かせない存在であることは間違いなさそうだ。

このように定位置が約束されていない選手たちが、その初戦から本塁打という最高の結果を残している。チームを預かる監督にすれば「嬉しい悲鳴」とも言える本塁打ばかり。1ヶ月後に控えた開幕戦でスターティングメンバーに名を連ねるためにも、さらなるアピールを続けたい。