ヤクルト
昨季は96敗を喫して最下位に沈んだ前年から一転、3年ぶりのAクラスとなる2位に躍進したヤクルト。そんなチームの原動力となったのは、ベテラン野手の存在だった。
シーズン後半に入り、坂口、青木のベテランコンビが1・2番に定着。また、主に山田哲、バレンティンの後ろを任された5番・雄平が3年ぶりに規定打席到達を果たすなど、30代の選手がチームの快進撃を支えた。
ベテランが好成績を維持するのは簡単ではないものの、昨季同様のパフォーマンスを発揮できるかが、今季のヤクルト打線を占う上でひとつのポイントになるだろう。
投手では救援陣の奮闘こそあったものの、先発陣に課題を残した。先発投手の勝ち星、防御率はいずれもリーグワーストで、2ケタ勝利、規定投球回に到達した投手はブキャナンのみ。
そんな中で右肘の手術から復帰を果たした小川や、後半戦に5勝を挙げた原が安定した投球を見せたのは好材料だろう。さらに、今季は豊富な経験を持つ寺原、高梨が加入。実績のある投手と若手によるローテーション争いの激化が、先発陣の底上げにつながることを期待したい。