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セ・リーグチーム分析 ~ヤクルト、広島編~

野球イメージ,ⒸSPAIA
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ヤクルト

2018年ヤクルト:野手の年齢別打撃成績

昨季は96敗を喫して最下位に沈んだ前年から一転、3年ぶりのAクラスとなる2位に躍進したヤクルト。そんなチームの原動力となったのは、ベテラン野手の存在だった。

シーズン後半に入り、坂口、青木のベテランコンビが1・2番に定着。また、主に山田哲、バレンティンの後ろを任された5番・雄平が3年ぶりに規定打席到達を果たすなど、30代の選手がチームの快進撃を支えた。

ベテランが好成績を維持するのは簡単ではないものの、昨季同様のパフォーマンスを発揮できるかが、今季のヤクルト打線を占う上でひとつのポイントになるだろう。

2018年セ・リーグ:先発投手成績

投手では救援陣の奮闘こそあったものの、先発陣に課題を残した。先発投手の勝ち星、防御率はいずれもリーグワーストで、2ケタ勝利、規定投球回に到達した投手はブキャナンのみ。

そんな中で右肘の手術から復帰を果たした小川や、後半戦に5勝を挙げた原が安定した投球を見せたのは好材料だろう。さらに、今季は豊富な経験を持つ寺原、高梨が加入。実績のある投手と若手によるローテーション争いの激化が、先発陣の底上げにつながることを期待したい。

広島

2018年広島:ポジション別OPS

昨季、球団史上初となるリーグ3連覇を達成した広島。リーグトップの721得点を挙げるなど、持ち前の打線で他球団を圧倒した。

しかし、2年連続でセ・リーグMVPを獲得した丸が、オフにFAで巨人へ移籍。主に丸が守った広島のセンターは、昨季OPS1.073とチームの大きな強みだっただけに、この穴をいかに埋めるかが至上命題となるだろう。

「ポスト丸」の筆頭として名前が挙がる野間や、人的補償で加入した長野が外野のレギュラー候補だが、打線全体で主力流出による得点力の低下を最小限に食い止めたい。

2016~18年広島:先発投手成績

投手は大瀬良が最多勝と最高勝率の2冠に輝くなど、エースとして大車輪の活躍を見せた。一方、昨季の先発防御率は、リーグ優勝を果たした過去3年でワーストの4.26。

今季はチームの方針で、昨季リリーフとして活躍したアドゥワらも先発候補としてローテーション争いに参戦する。リーグ4連覇と悲願の日本一へ向け、一人でも多くの先発投手の台頭が待たれるところだ。


企画・監修:データスタジアム、執筆者:植松 大樹