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選手分析「パ・リーグチーム分析」~ソフトバンク、西武編~

野球ボールⒸShutterstock.com
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ソフトバンク

2009~18年パ・リーグ:チーム本塁打ランキング

昨季はポストシーズンを制し、日本一を勝ち取ったソフトバンク。レギュラーシーズンを振り返ると、パ・リーグでは17年ぶりのチーム200本塁打をクリア。クライマックスシリーズも計8試合で13本塁打、日本シリーズでも6試合で5本塁打と、抜群の破壊力を発揮した。

18年オフは戦力の流出もなく、リーグでは史上初となる2年連続チーム200本塁打到達も決して夢ではない。

2016~18年ソフトバンク:先発投手の平均投球回

一方、投手に目を向けると、先発陣にやや課題を残した。昨季は千賀、東浜、和田ら主力に故障者が続出したこともあり、平均投球回はリーグワースト。球団62年ぶりに規定投球回到達者ゼロに終わった。

中継ぎ陣は、17年に鉄壁を誇ったサファテと岩嵜が故障明け、18年にブレークした加治屋や大車輪の働きを見せた石川もコンディションに不安を抱えるだけに、より先発陣の奮起が待たれる。

西武

2018年パ・リーグ:3番打者打撃成績

昨季は超強力打線を武器に、リーグ優勝を飾った西武。連覇、そして日本一を目指す今季、注目されるのは「3番打者」だ。昨季は1試合を除き、楽天へ移籍した浅村が務めた打順。

辻監督は森や外崎、さらには主にリードオフマンを担った新キャプテン・秋山を候補に挙げるが、誰がその座を担うのか。これから本格化する、開幕までの実戦で適任者を見極めたいところだ。

1995~2018年西武:主な主力選手移籍後のシーズン順位

このオフは浅村に加えて、エース・菊池もチームを去った。苦戦も予想されるが、そのカバーは「新戦力」に期待したい。浅村が守ったセカンドは、外崎の本格コンバートも考えられるが、即戦力ルーキー・山野辺がキャンプから評価を上げている。一方の先発陣は、ドラフトで大学No.1の呼び声高い松本航を一本釣り。また、FAで移籍した炭谷の人的補償で巨人からベテラン左腕・内海を獲得した。

球団史を振り返ると、古くは清原が移籍して迎えた1997年、松井がメジャーに挑戦した2004年、表外でも16年オフの岸や17年オフの牧田などチームの顔が去ったとしても力を示してきた西武。迎える19年も、新戦力の活躍や既存戦力のレベルアップで覇権をつかみ取りたい。


企画・監修:データスタジアム、執筆者:植松 大樹