「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

データからは阪神マルテの活躍は間違いなし その秘訣は道具にあり!?

マルテ,ⒸYoshihiro KOIKE
このエントリーをはてなブックマークに追加

ⒸYoshihiro KOIKE

多くの助っ人が1年限りで退団

2018年シーズンは17年ぶりの最下位に沈んだ阪神タイガース。近年は、多くの助っ人外国人が1年限りで退団している状況で、阪神ファンの期待に応えられていない。そうした中で、2019年はロサンゼルス・エンゼルスからジェフリー・マルテが入団した。

2019年以降に入団した外国人,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA


マルテの活躍に期待が集まる中、過去の外国人選手について振り返ってみたところ、複数年プレーしている選手にある共通点が見られた。その共通点とは“道具へのこだわり”だ。

“道具へのこだわり”が活躍の秘訣?

通常、来日した外国人選手の多くが日本のメーカーから用具提供を受けて、全ての道具を同じメーカーでそろえることが多い。コンラッド、ヘイグ、キャンベル、ロサリオはそうだった。しかし、複数年に渡り在籍、活躍したマートン、ゴメス、ナバーロの3選手はそれぞれ違うメーカーの用具を使用していたのだ。

用具別メーカー,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA


歴代外国人打者で最長となる6シーズンに渡り在籍し、当時のNPB最多安打記録を更新する214安打を放つなど、最多安打3回、首位打者1回のタイトルを獲得する活躍を見せたマートンは、道具に強いこだわりを見せ、バットはオールドヒッコリー、バッティング手袋とスパイクはナイキ、グローブはウィルソンと道具ごとに使用するメーカーが違っていた。

当初は日本のメーカーからのトータルでの用具提供の話もあったそうだが、それまで使用してきた道具を使いたいとの理由で断ったそうだ。その強いこだわりこそが、大活躍につながったと言っても過言ではないだろう。

データ通りならば活躍は間違いなし!

2014年から2016年まで在籍したゴメスは1年目に打率.275、26本塁打、109打点の活躍を見せ、打点王のタイトルを獲得している。 2年目以降も17、22本塁打を放つなど、コンスタントに活躍した。ゴメスは加入当初、メーカーから用具提供を受けており、「こだわりは持っていない」と話していたものの、途中から自分自身が使いたいと思ったメーカーの製品を使っていた。最終的には、ルイビルスラッガーのバットを使い続けた結果、用具提供を受けることとなった。

2018年の途中に加入したナバーロもこだわりを持っている選手だ。バットは聞き慣れないトリニティ・バット社の製品を使用している。メジャーリーグでもシェアは少ないが、同じメキシコ出身のエイドリアン・ゴンザレスが使用しているメーカーだ。

定かではないが、ゴンザレスの影響を受けて、使用し始めたのかもしれない。それを知ってしまったからかもしれないが、構えた際の雰囲気は似ているような気もする。今シーズンも広角に打ち分けるシュアなバッティングを武器に活躍が期待される。

これらの複数年に渡って活躍している選手に見られる“こだわり”をマルテも持っている。キャンプの映像を目視で確認したところ、エンゼルス時代と同じく、バットはマルーチ、バッティング手袋はフランクリン、スパイクはニューバランスを使用していた。シーズンに入ってもこれらの用具を使用するならば、データ上は活躍すること間違いなし!

かつて掛布雅之氏もつけていた背番号「31」を背負う4番候補が阪神を優勝へ導けるのか、その活躍に期待したい。