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パ・リーグチーム分析 -オリックス、日本ハム編-

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西と金子の穴を埋めたいオリックス、内野手の長打力不足も深刻

2018年オリックス主な先発投手の成績

昨季は4年連続のBクラスに終わったオリックス。先発投手の防御率がリーグトップの3.78を記録したのは明るい話題だったが、オフにはエース格として長年チームを支えてきた西と金子が相次いで退団した。昨季は2人合わせて262回1/3を稼いだだけに、この穴をどう埋めるかが最大の課題といっていいだろう。

故障からの復帰を目指す田嶋や、セットアッパーからの先発転向が見込まれる山本、昨季終盤に好投を見せた榊原といった若手の活躍が待たれるところだ。

2018年オリックスポジション別OPS

攻撃面に目を向けると、大きなウイークポイントとなったのが内野手だ。T-岡田、小谷野、安達らの不振もあり、ポジション別のOPSはいずれもリーグ平均を大きく下回る数値。特に長打力不足は深刻で、4ポジションを合わせた本塁打数はリーグ最少の25本と、2番目に少なかった楽天の47本にも遠く及ばなかった。

既存戦力の奮起を促すためにも、昨季マイナーで23本塁打を放ったメネセスや、ドラフト2位ルーキーの頓宮といった新入団選手が起爆剤になることを期待したい。

救援投手陣安定の日本ハム、高い盗塁成功率も光る

2018年パ・リーグ救援投手成績

Aクラス入りを果たした日本ハムは、救援投手が安定したピッチングを見せた。シーズン途中の配置転換もあったものの、石川直がチーム最多の19セーブを挙げ、新守護神として台頭。公文や浦野もキャリアハイの登板数で防御率2点台を記録し、増井(現オリックス)、マーティン(現レンジャーズ)らの穴を埋めてみせた。

オフには新外国人のハンコックに加え、ヤクルトからトレードで秋吉を獲得しており、自慢のブルペン陣はさらに厚みを増すことになりそうだ。

歴代パ・リーグ盗塁成功率ランキング

野手陣では、44盗塁で自身3度目のタイトルを獲得した西川と、リーグ5位の29盗塁をマークした中島卓也をはじめとした機動力が光る。特筆すべきは質の高さで、チーム盗塁数こそリーグ3位の98個ながら、盗塁成功率は.803と、歴代のパ・リーグでも2011年のロッテに次ぐ好記録。レアード、アルシアの助っ人大砲コンビが退団しただけに、今季は足も絡めたそつのない攻撃で、より多くの得点をもぎ取りたいところだ。

※文章、表中の数字はすべて2018年シーズン終了時点


企画・監修:データスタジアム、執筆者:片山 信春