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メッセンジャーは今季で10年目 外国人選手の在籍年数ランキング

2019 2/4 07:00青木スラッガー
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ⒸYoshihiro KOIKE

メッセンジャーが日本で10年目のシーズンに突入

阪神のメッセンジャーは今季で来日10年目となった。頼れる外国人エースにとって、今までとは違った特別な気持ちで迎えるシーズンになるだろう。昨季4月にFA権を取得したことで、今季からは日本人選手扱いとなるからだ。

NPB球団にドラフト外で入団した外国人選手には、「外国人枠」として一軍4人までの出場制限がある。今季からメッセンジャーはその枠の対象外となり、阪神はメッセンジャーのほかに現在ドリス、ガルシア、ジョンソン、マテオ、呂彦青と5人いる外国人選手から4人を一軍登録可能。昨季もチームトップの11勝を挙げ、投手陣の大黒柱として阪神を支えているメッセンジャーだが、ますますチームへの貢献度は増すことになる。

現在NPB通算95勝。史上5人目の外国人投手100勝達成は濃厚で、また1420奪三振は外国人投手史上トップ。すでに外国人選手として球史に名を残す存在になっている。

日本人選手扱いとなるまでNPBでプレーした外国人選手はメッセンジャーで9人目。チーム内での外国人枠の競争を勝ち抜けず、1年で日本を去るケースも少なくない中、ここまでたどり着く選手は稀だ。では、現役外国人選手の在籍年数は現在どうなっているだろうか。

バレンティン、サファテは今季中にFA権取得の可能性

今季中にFA権取得の可能性があるのはプロ野球記録を塗り替えた2人だ。2013年にシーズン60本塁打を記録したヤクルト・バレンティン、2017年に54セーブを記録したソフトバンク・サファテが今季9年目。

バレンティンは昨季38本塁打・131打点と2013年以来の好成績を残し、大ベテランに差しかかる年齢でますます打撃を充実させている。これまでも現DeNAのラミレス監督やローズ、カブレラなど、長く活躍する外国人大砲は多くいたが、バレンティンが珍しいのはヤクルト一筋であること。1球団のみの在籍でFA権取得となれば、外国人打者では初の例だ。

サファテは昨季、4月に左股関節の手術を受けて6登板に終わり、今季は復活をかけるシーズンになる。現在通算234セーブ。今季にも名球会入りの条件となる250セーブ達成に期待がかかる。

6年目以上はマシソンなど計10人

FA権取得まではまだ遠いが、ロッテの左腕・チェンも9年目。8年目には独立リーグでのプレーを挟んで昨季DeNA入りしたバリオス、巨人のリリーフエース・マシソンがいる。チェンとバリオスは最初に所属した球団で育成契約降格と戦力外を経験したが、それぞれ新天地で立場を築いた。

マシソンはこれまで通算166ホールド。外国人投手として歴代最多、NPB全体でも歴代4位の記録だ。来日以来巨人のリリーフエースに君臨してきている。

7年目はオリックスで入団以来先発ローテーションを守り続けているディクソン、DeNAの主砲・ロペス。ロペスは最初に入団した巨人でも2年目に22本塁打を放つなど活躍したが、NPB3年目に移籍したDeNAで2016年に34本塁打、2017年に105打点で打点王を獲るなどさらに恐い打者になった。

6年目は国際大会でキューバの主砲としてもお馴染みのソフトバンク・デスパイネ、年俸5億円の契約を勝ち取っている西武・メヒア。メヒアは昨季打率.212 ・9本塁打の不振で、今季は復活をかけたシーズンになる。

徐々にキャリアを積んでいくドラフト入団の選手とは違い、成績を残せなければすぐにリリースされる外国人選手は1年1年が勝負。枠をめぐって外国人同士での競争もある。そこを勝ち抜いてきた“古参外国人選手”たち。今後も日本プロ野球で末長い活躍を期待したい。

外国人在籍年数表,ⒸSPAIA

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