広島、ヤクルトともに投手のみ補強
セ・リーグ3連覇を果たした広島は2人の外国人投手を獲得した。左腕のカイル・レグナルトと右腕のケーシー・ローレンスだ。両投手ともアメリカでは中継ぎとして起用されていた。まだキャンプも始まっておらず、暫定的ではあるが、先発として起用される見込みとなっている。

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外国人枠を見るとローテーションの柱であるクリス・ジョンソンとセットアッパーのヘロニモ・フランスアは一軍当確。投手の残り1枠をジョニー・ヘルウェグ含めて3人で争うことになりそう。V4を達成するためにも新外国人選手の力は欠かせない。ジョンソンやフランスアのように結果を残すことに期待がかかる。
一昨年の96敗という大惨敗から昨年は2位と躍進を遂げたヤクルト。打線は山田哲人、青木宣親、ウラディミール・バレンティンといった主軸が健在ということもあり、大きな補強はない。一方の投手は五十嵐亮太、寺原隼人といったソフトバンクを戦力外となった2人、そして2人の新外国人右腕を獲得した。スコット・マクガフとアルバート・スアレスだ。

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マクガフは昨シーズンAAAで48試合に登板し60.1回を投げ防御率5.55、82奪三振を記録しており、中継ぎの一角として起用されることが濃厚だ。一方のスアレスはソフトバンクのロベルト・スアレスの実兄。昨シーズンはAAAで中継ぎとして登板していたが、日本では先発として起用される見込み。デービッド・ブキャナン、デーブ・ハフ含め4人で3枠を争うことになる。
巨人は投打に1人ずつ、DeNAは育成1人のみ
原辰徳新監督となった巨人は投打にひとりずつ外国人選手を獲得した。野手は大砲候補のクリスチャン・ビヤヌエバだ。昨シーズンはパドレスで110試合で20本塁打を放っており、4月には新人の月間最優秀新人も獲得したほどの実力の持ち主でもある。まだ28歳と若く、日本で適応できれば大化けする可能性も秘めている。

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投手は右腕のライアン・クックを獲得した。MLBではアスレチックス時代の2012年、13年に中継ぎとして2年連続71試合に登板。ともに防御率2点台と結果を残している。2014年にも54試合に登板したが、それ以降は目立った成績を残すことができていない。昨シーズンはマリナーズで19試合に登板し、防御率5.29といまひとつだった。スコット・マシソンとともにセットアッパーもしくはクローザーが期待されている。

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巨人は支配下で8人の外国人選手を抱えることとなり、4枠の争いが12球団で最も激しくなりそうだ。
DeNA
DeNAは育成でレミー・コルデロを獲得したが、支配下での新外国人選手獲得はなかった。ホセ・ロペス、ネフタリ・ソト、エドウィン・エスコバー、スペンサー・パットン、エディソン・バリオスの5人体制でシーズンを迎えることとなりそうだ。
中日は左腕ロメロ、阪神は大砲マルテの活躍が上位進出のカギ
オネルキ・ガルシアが退団した中日はその大役として、同じ左腕のエンニー・ロメロを獲得した。昨シーズンはMLBで3球団を渡り歩き、8試合で防御率12.60と結果を残すことができなかった。

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しかし、ウインターリーグでは11試合(内、先発10試合)に登板し、2勝1敗ながら防御率1.33と快投を見せた。1年目からガルシア以上の結果を残す可能性も十二分にありそうだ。
2001年以来、17年ぶりに単独最下位となった阪神は金本知憲監督が辞任し、矢野燿大監督が二軍監督から内部昇格した。矢野新体制では投打ひとりずつ、新外国人選手を獲得している。中継ぎ右腕のピアース・ジョンソンと内野手のジェフリー・マルテだ。
中継ぎのジョンソンは昨シーズンMLBで37試合に登板し、3勝2敗、防御率5.56の成績を残した。投球の50.1%がストレート(フォーシーム)、そしてカットボールが21.5%となっており、速い球を主体としている。その他にはカーブ(28.3%)を投げており3球種で勝負する。7回、8回でセットアッパーとして起用される可能性が高そうだ。

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長距離砲として期待がかかるマルテは、昨シーズン大谷翔平とエンゼルスで同僚だった。そのなかで90試合に出場し打率.216(194打数42安打)、7本塁打の成績を残している。昨年は今ひとつの成績だったが、2016年には88試合で15本塁打を放っており、日本でも長打が期待されている。

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