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近藤一樹、青山浩二…年齢に負けない!ベテラン中継ぎ投手たちに今季も期待

2019 2/5 07:00勝田聡
ⒸShutterstock.com
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福浦和也、田中賢介が今シーズン限りで現役引退

福浦和也(ロッテ)が今シーズン限りで現役を引退するという。昨年9月に2000本安打を達成したばかりだが、指導者として後進の育成に力を注ぐ意向のようだ。同じくベテランの田中賢介(日本ハム)も今シーズン限りでの引退を発表している。

福浦も田中もチームの功労者ではあるが、年齢的な衰えも見られ、昨シーズンは満足いく成績を残すことができなかった。そういった背景が「現役引退」を決断させるひとつの要因だったことは間違いないだろう。

このように高齢野手が続々とユニフォームを脱ぐ決断を下している一方で、投手、特に中継ぎのベテラン投手たちが、昨シーズンも結果を残している。

上原浩治(巨人)もそのひとり。昨シーズンから日本復帰を果たし、古巣である巨人へ復帰する。メジャー時代も中継ぎとして36試合に登板。シーズン途中に不振からファーム降格もあったが、最終的には36試合で防御率3.63と43歳の投手としては上々の成績を残している。このオフに手術をする影響もあり自由契約となったが、巨人と再契約。今シーズンも中継ぎとしてフル回転するつもりだ。

35歳で初タイトル奪取の近藤一樹

昨年、自身初となる最優秀中継ぎのタイトルを獲得した近藤一樹(ヤクルト)もベテラン投手。35歳ながら球団タイ記録となる74試合に登板し、7勝4敗2セーブ、35ホールド、防御率3.64の成績でシーズンを終えた。

終盤の8回や、勝負どころでの火消し役として登板することが多いため、登板数以上に疲労が残っているはず。だが、「まだまだ若手に負ける訳にはいかない」と言わんばかりの快投で、チームの支えとなってくれることを期待したい。

シーズン中に先発から中継ぎへと転向し、結果を残したのが39歳の能見篤史(阪神)。先発投手として開幕を迎えたものの、3試合で0勝2敗、防御率7.53と結果を残すことができず、5月中旬にファームへ降格。しかし、その後6月に中継ぎとして一軍に復帰すると、安定した投球を見せセットアッパーに定着した。

今シーズンは中継ぎ一本で勝負することを宣言しており、自主トレも順調のよう。最下位脱出のために能見の活躍は必要不可欠。40歳を迎える今シーズンも快投が望まれている。

能見のチームメートでもある藤川球児も、素晴らしい投球を見せた。「松坂世代」である藤川は、昨年で38歳。年齢を感じさせない投球で53試合に登板し、5勝3敗2セーブ、21ホールド、防御率2.32と結果を残している。今年は守護神での起用も噂されており、あと25セーブに迫った日米通算250セーブ達成を目指していく。

楽天の青山浩二、久保裕也は防御率1点台を記録

昨シーズンは最下位に沈んだ楽天。そんな中で踏ん張りを見せたのが、ベテラン中継ぎ陣だ。

まずは、昨年35歳の青山浩二。球団最多の通算500試合に登板しているこのベテランは、昨シーズンも52試合に登板。球団の生え抜き選手による最多登板記録を552試合まで伸ばした。防御率1.85と成績も伴っており、貢献度は高い。

そして「松坂世代」と言えば、久保裕也も忘れてはいけない。育成契約で開幕を迎えたが、シーズン中に支配下へ復帰し25試合で防御率1.71を記録。

もちろん今シーズンも現役続行の青山と久保。松井裕樹や高梨雄平といった若い中継ぎ投手陣たちをまとめながら、成績でも引っ張っていく。