今オフは積極的な補強を展開
昨季リーグ5位に低迷したロッテ。球団創設50年目で初となる黒字となったことも影響してか、積極的な補強を展開している。
今年に入り、クローザー候補として前ブレーブスのレイビンの獲得を発表。続けて、DeNAにも在籍していたことのあるブランドン、さらには前日本ハムのレアードも獲得した。
特に、2016年に39本で本塁打王を獲得し、日本ハムの日本一に貢献するなど、日本で実績のあるレアードの獲得に対しては、多くのロッテファンが反応。「近年では最高の補強!」「千葉でも寿司を握ってください!」など、多くの歓喜の声がSNSに寄せられていた。
ホームランラグーンが新設されて本拠地ZOZOマリンスタジアムが狭くなることもあり、一発の期待できる助っ人の獲得は急務だった。レアードが加入したことで、昨季ブレイクした井上晴哉、メジャー通算35本塁打のバルガスと共に強力なクリーンナップが形成される。
井上やレアードの前を打つ打者がポイント
ここで課題となるのが、クリーンナップの前を打つ打者だ。
昨季は中村奨吾がプロ入り初めて全試合フルイニング出場し、二塁手としてゴールデングラブ賞を受賞するなど走攻守でブレイク。特に盗塁数は39個(パ・リーグ2位)と飛躍的に増加し、日本ハムの西川遙輝と最後まで盗塁王を争った。
かねてから中村の潜在能力を疑ってやまなかった井口資仁監督は、オープン戦から3番に抜擢。中村は指揮官の期待に応えるようにコンスタントにヒットを重ねていたが、それはシーズンが始まってからも継続され、大きな打撃のスランプもなく最後まで続いた。
2014年のドラフトで1位指名され、走攻守三拍子そろった内野手として多くのロッテファンがその活躍を待望していたが、2018年はいよいよその兆しが見えたと言えるシーズンだった。

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順当にいけば、中村は昨季と同じ3番で起用される可能性が高いと思われるが、チーム事情によっては、1番か2番を任される可能性もある。
中村は今季に向けて、「チャンスメークもしたいし、走者を帰す役割も果たしたい」と意気込みを語っているが、仮にクリーンナップがしっかりと機能するのであれば、チャンスメーカーに専念できる打順が良いだろう。
ロッテが上位進出を狙うのであれば、3番打者が57打点、8本塁打では物足りない。逆に、39盗塁を決める脚力と、狙い球を絞り初球から積極的に打ちにいく姿勢は、攻撃に勢いをもたらす意味でも、チャンスメーカーとして最適だ。

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四死球によってどれだけ出塁したかを表すIsoD(出塁率-打率)でも高い数値を残しており、死球は12球団中1位の22個。チームの得点力アップのためには、中村がチャンスメーカーとしていかに機能するかが鍵を握りそうだ。
目標の明確化とレギュラーとしての自覚
昨季、プロ入り後初めて全試合に出場した中村。シーズンを通して出場したことで、今の自分がどれくらいの数字を残せるかがある程度分かったはずだ。
こうなると、目標もより明確化される。例えば、今季は打率.284を記録したことで3割が当面の目標となるだろうし、今季惜しくも逃した盗塁王のタイトル奪取も目標となるかもしれない。当然、フルイニング出場の継続も目標のひとつとなるだろう。
そして、何よりもレギュラーとしての自覚が芽生えたことが大きい。ここ数年のレギュラーといえば、内野手の鈴木大地と外野手の角中勝也ぐらいだった。
中村をはじめ、同じく今季ブレイクした井上、全試合に出場した田村龍弘、ルーキーながらも遊撃手という過酷なポジションで全試合に出場した藤岡裕大らも、井口資仁監督にレギュラーとしての自覚を植え付けられた1年間だったのではないだろうか。
中村をはじめ、チームの骨組みをゼロから構築した2018年。打線に少々の線ができかけた状況で、足りないピースを埋めるべくやって来る助っ人達。2019年のロッテは、パ・リーグの台風の目となる可能性を秘めている。