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ロッテ投手勝利数は29歳以上で全体の7割 野手・投手の年齢層別成績を分析

2019 1/9 07:00SPAIA編集部
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ロッテの年齢層別の成績を視覚的に表現

2017年シーズンに最下位に沈んだロッテ。井口資仁新監督のもと巻き返しを図った2018年シーズンだったが、終わってみれば最下位の楽天と1ゲーム差の5位。多くの課題が残るシーズンとなった。

今後、ロッテが浮上していくためには、どんな課題を克服しなければならないのか。年齢層別の成績を視覚的に表現したインフォグラフィックから読み解いてみる。2018年シーズン一軍の試合に出場した野手・投手を「23歳以下」「24歳~28歳」「29歳~33歳」「34歳以上」と4つの年齢層に区分している。

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走る野球は確立も、深刻な長打力不足

こちらが、一軍の試合に出場した野手の一覧。 (野手)
■「23歳以下」
安田尚憲(19)
平沢大河(21)

■「24歳~28歳」
田村龍弘(24)
宗接唯人(24)
柿沼友哉(25)
藤岡裕大(25)
菅野剛士(25)
江村直也(26)
中村奨吾(26)
吉田裕太(27)
三木亮(27)
大木貴将(27)
加藤翔平(27)
岡大海(27)

■「29歳~33歳」
鈴木大地(29)
髙濱卓也(29)
ドミンゲス(29)
井上晴哉(29)
細谷圭(30)
李杜軒(30)
伊志嶺翔大(30)
角中勝也(31)
清田育宏(32)
荻野貴司(33)

■「34歳以上」
金澤岳(34)
岡田幸文(34)
根元俊一(35)
福浦和也(43)

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2018年のロッテはよく走った。盗塁数128個は、西武の132個に次いで12球団で2番目の成績。中でも、二塁手にコンバートされて143試合に出場した中村奨吾が39個の盗塁をマークするなど、走る野球を印象づけた。

盗塁は、24歳~28歳までの選手で62%と高い割合を占めており、今後も走る野球がロッテの生命線となりそうだ。

その一方、寂しい数字に終わったのが本塁打数。78本は12球団で最下位。24歳~28歳までの本塁打数が21本と少なく、これは巨人の10本、中日の19本に次ぐワースト3位。前述した通り、この世代の走力は光っているが、長打力不足は深刻だ。

また、23歳以下で1軍の試合に出場したのは、平沢大河と安田尚憲の2人だけ。ちなみに12球団で一番多いのが、日本ハムと楽天の8人、最少は中日の0人だった。

ロッテは野手の選手層が薄く若手の底上げは必須なだけに、23歳以下の野手の積極的な起用も求められる。

明るい材料といえば、これまで1軍に定着できなかった井上が4番に固定され、133試合に出場。井口監督以来の日本人打者での本塁打20本以上を記録し、99打点を挙げてブレイクしたことか。

ほかにも、中村が143試合、藤岡が143試合、田村が143試合、平沢が112試合に出場するなど、シーズンを通じて様々な経験をしたことは収穫だ。特に、ここ数年選手の入れ替わりが多かった内野陣を固定したことが来年以降どう実を結ぶか。また、17試合に出場した大砲候補の安田が2年目、3年目とどのような成長を遂げるかに大きな期待がかかっている。

ベテラン頼みの投手陣が後半にへばって失速

こちらが、一軍の試合に出場した投手の一覧。

(投手)
■「23歳以下」
成田翔(20)
種市篤暉(20)
岩下大輝(22)
山本大貴(23)
土肥星也(23)
二木康太(23)

■「24歳~28歳」
酒居知史(25)
渡邉啓太(25)
永野将司(25)
関谷亮太(27)
東條大樹(27)
西野勇士(27)
有吉優樹(27)
高野圭佑(27)
チェン・グァンユウ(28)
オルモス(28)

■「29歳~33歳」
唐川侑己(29)
南昌輝(29)
益田直也(29)
阿部和成(29)
石川歩(30)
松永昂大(30)
ボルシンガー(30)
田中靖洋(31)
シェッパーズ(31)
涌井秀章(32)
大谷智久(33)
内竜也(33)

■「34歳以上」
大隣憲司(34)

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投手の年齢別成績を見て目に入るのが、セーブ数とホールド数の多くを29歳~33歳のベテランが占めているということだろう。

セットアッパーの益田が70試合、松永が60試合、大谷が45試合に登板。また、怪我が多く、これまでシーズンを通して1軍にいることのなかった内も、一時期の調整期間を除いて1軍に帯同。クローザーとして58試合に登板した。ただ、ベテランを酷使したため、後半はスタミナ切れ。打込まれるケースが目立ち、それに伴いチームも失速した。

ベテラン頼みは勝数にも表れている。29歳~33歳の選手で43勝を挙げており、巨人の61%を上回る73%を占める。これは12球団で一番高い数値であり、23歳以下、24歳~28歳の投手の奮起が求められる。ちなみに、29歳~33歳の勝数の比率は20~30%の球団が多く、いかにロッテの若手投手が勝利に貢献できていないかが分かる。

先発やセットアッパーで18試合に登板し、威圧感のある投球フォームと剛球で大器の片鱗を見せた岩下や、シーズンでは5試合の登板に終わるも、侍ジャパンU-23代表・フル代表に招集されて経験を積んだ成田、同じく侍ジャパンU-23代表で先発として安定感のある投球を見せた種市らの台頭がなければ、投手陣の台所事情は厳しいままだろう。

上位進出のカギは、若手の奮起

2018年シーズン、成績の良し悪しに関わらず、シーズンを通して我慢して使われた内野陣。井上、中村、藤岡らは様々な経験をしたことで、来季に向けて明確な課題をもって取り組むことができるはずだ。

そして、投打共に求められるのが若手の台頭。飛躍が期待されながらも勝ち星をのばせなかった酒居と二木、また、手術でシーズンを棒に振った佐々木千隼らが先発の柱として定着しなければならない。

打撃でも、安田だけでなく1軍出場のなかった香月一也(22歳)らの成長で競争を生み、チームを活性化したい。高齢化の進む外野陣の中には、スーパールーキーの藤原恭大らも入ってくる。香月は、同じ大阪桐蔭から高卒で入団した先輩として、藤原の入団は大きな刺激となるはずだ。

ロッテの上位進出のカギは、若手がいかに奮起してチームを底上げするかにかかっている。

(本文:浜田哲男)

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