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3年連続V逸の巨人、原辰徳監督就任で再建へ

2019 1/3 15:00勝田聡
岩隈Ⓒゲッティイメージズ
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Ⓒゲッティイメージズ

負け越しながらCSファイナルに進出

高橋由伸監督となって3年目のシーズンも苦しい序盤戦だった。開幕から2カード連続勝ち越しと好調に見えたが、4月6日から6連敗。4月末に8連勝したことで息を吹き返したように見えたが、5月(9勝14敗1分)、6月(10勝13敗)と2カ月連続負け越し。その後は、ほぼ勝率5割ペースで推移したが、序盤のマイナスが響き、67勝71敗5分と勝率5割を下回ってしまう。かろうじて3位に入り、クライマックスシリーズ(CS)に出場したが、全体的には不本意なシーズンだったと言えるだろう。

しかし、CSファーストステージでは2位のヤクルトに対し2連勝を飾りファイナルステージへと駒を進める。とくに2戦目は菅野智之がノーヒットノーランの快挙を達成する完勝だった。その勢いで乗り込んだファイナルステージだったが、広島の前に3連敗を喫し敗退となりシーズンを終えている。

巨人成績表


ⒸSPAIA

昨シーズンのチーム成績を見ると、リーグ1位の防御率3.79が光る。しかし、順風満帆だったわけではない。

規定投球回に達したのは沢村賞を受賞した菅野と山口俊のふたりだけ。山口俊はチーム事情で中継ぎに回ることもあったが、9勝をマークしており役割を果たしたと言っていい。一方で、田口麗斗、畠世周といった若手は結果を残すことができなかった。その穴を埋めたのがシーズン途中に育成から這い上がってきたC.C.メルセデスだ。途中昇格ということもあり13試合の登板だったが、5勝4敗、防御率2.05と活躍。育成契約からの掘り出し物だった。

中継ぎ陣ではアルキメデス・カミネロが不振、スコット・マシソンが故障となったのが誤算だった。その穴が最後まで埋まらず、山口俊や畠を配置転換して凌いだがシーズンを通して苦しんだ。

野手は4年目の岡本和真が打率3割、30本塁打、100打点をクリアする大ブレイク。また、坂本勇人も離脱はあったが、リーグ2位の打率.345と気を吐いた。しかし、このふたり以外は結果を残すことができず、期待された一昨年の本塁打王であるアレックス・ゲレーロも二軍期間が長く15本塁打に終わっている。

原辰徳監督となり大型補強

このオフシーズンに最も動いたのが巨人だろう。高橋由伸監督から原辰徳監督へと指揮官を変更すると、コーチ陣も大幅に入れ替わった。また、4年連続優勝を逃した危機感からか戦力面では「大型補強」を続けている。FA市場からは丸佳浩(広島→巨人)、炭谷銀仁朗(西武→巨人)とふたりを獲得。また、オリックスを自由契約となった中島宏之、新外国人選手として、昨シーズンメジャーで20本塁打を記録したクリスチャン・ビヤヌエバをそれぞれ迎え入れた。

もちろん、投手の補強も行っている。2012年から昨シーズンまでMLB・マリナーズでプレーしていた岩隈久志を獲得。また、その他にも守護神候補の外国人選手を調査中だという。

ドラフトでは根尾昂(大阪桐蔭高→中日)、辰巳涼介(立命館大→楽天)と抽選で外れた末、大卒左腕の高橋優貴(八戸学院大)を獲得した。増田陸(明秀日立高/2位)、直江大輔(松商学園高/3位)、横川凱(大阪桐蔭高/4位)、松井義弥(折尾愛真高/5位)、戸郷翔征(聖心ウルスラ学園高/6位)と2位から6位まではすべて高校生を指名。即戦力はFAなどで補強し、未来の戦力はドラフトで指名した選手を育成する方針だ。

大型補強で戦力アップしたことは間違いなく、広島、ヤクルトの上位2位チームとの差は明らかに縮まった。V奪回の切り札として原監督に3度目の登板を要請しているだけに、負けることは許されない。再建を託された原監督の手腕に注目したい。

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