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ロッテ安田、ヤクルト村上は開幕一軍? 各チーム二軍の最多打席数から来季を占う

2018 12/9 07:00勝田聡
パ・リーグ,二軍,ⒸSPAIA
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来季は開幕一軍入りが濃厚な安田尚憲

<パ・リーグ>今シーズン各球団の二軍でもっとも打席数が多かった選手

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パ・リーグ二軍では、安田尚憲(ロッテ)の存在が光る。一軍出場もありながらチーム最多となる432打席を与えられ、12本塁打と結果を残した。来シーズンは開幕から一軍で起用される可能性も。是非、その期待に応えたいところだ。

楽天のルーキー、西巻賢二も打席機会を多く与えられた。一軍でも1年目から二遊間のスタメンで起用されており、大器の片鱗をみせたが攻守ともに結果が伴わず定着とはならなかった。二軍で実戦経験を積み、満を持しての一軍昇格を狙う。

パ・リーグで唯一、外野手ながらチャンスが多かった戸川大輔(西武)は、2014年育成ドラフト1位から這い上がってきた苦労人。まずは、2016年の支配下登録以降チャンスを得ることができていない一軍で、出番を掴みたい。

その他の3球団は、川瀬晃(ソフトバンク)、平沼翔太(日本ハム)、岡﨑大輔(オリックス)と高卒からプロ入りを果たした遊撃の選手がチャンスをもらっている。内野の要となる遊撃は攻守ともに重要で、多くの実戦でレベルアップを図らせている。ただし、高い身体能力を持つ選手が務めることが多いポジションでもあるため、チーム事情によってはコンバートもあり得る。

今シーズンを振り返ってみると、春季キャンプで宗佑磨(オリックス)が中堅へコンバートされ、レギュラー争いに加わっている。また、「内野手で勝負したい」と語っている平沢大河(ロッテ)も出場機会を得るため、シーズン後半は右翼として一軍レギュラーに定着している。

出場機会を得るのか、あくまで遊撃手として勝負していくのか。実力を伴ってこその話ではあるが、本人はもちろん、チームにとっても重要なこと。まずは、二軍で圧倒的存在を目指したいところだ。

村上宗隆が驚異の数字

一方のセ・リーグはどうだろうか。

<セ・リーグ>今シーズン各球団の二軍でもっとも打席数が多かった選手

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まず目につくのは、打率.288、17本塁打、70打点、16盗塁と高卒1年目とは思えない数字を残した村上宗隆(ヤクルト)だろう。9月には一軍昇格も果たしており、初打席初本塁打を記録している。

一軍での安打はその1本となったが、シーズンオフのフェニックスリーグ、アジア・ウインターリーグでも本塁打を量産しており、まさに期待のホープと言える。来シーズンの起用法は明らかになっていないが、安田同様に一軍でのレギュラー争いに加わっている可能性も。

本塁打こそ記録できなかったが、打率3割を超え、24盗塁と足でもみせた松原聖弥(巨人)。11月に行われたMLBオールスターチームとのエキシビジョンゲームでは、その足を生かしランニング本塁打も記録している。外野手は丸佳浩の加入もあり、激戦区だが一軍での出番を勝ち取っていきたいところ。

大河(DeNA)、桒原樹(広島)、板山祐太郎(阪神)は二遊間の選手だ。パ・リーグの選手同様、実戦機会を多く与えられており次世代の要としての期待値が高い。2016年に一軍で40試合に出場した実績がある板山だが、昨シーズンは3試合、今シーズンは20試合と出番が減っている。しかし、来シーズンは矢野燿大が一軍の新監督となるため、起用機会が増えるかもしれない。ルーキーイヤー以来更新できていないキャリアハイを目指したい。

そして、フレッシュオールスターで豪快なスイングから本塁打を放ち、MVPを受賞した長距離砲タイプの石垣雅海(中日)。ところが二軍ではわずか1本塁打で、打率も1割台と苦しい状況が続いている。来シーズンこそ結果を残したいところだ。

※数字は2018年シーズン終了時点