“弱点”を克服 吉田正尚
豪快なフルスイングでファンを魅了してきたオリックス・吉田正尚。その一方、腰痛の影響で過去2年はいずれも60試合ほどの出場にとどまっていて、故障さえなければ、と思われていたことも確かだろう。
迎えた3年目の今季、初の全試合出場を達成するとリーグ4位の打率.321をマークするなど、チームの主軸として十分な成績を記録した。かねてより評価されていたポテンシャルを証明した形の吉田だが、その裏である“弱点”を克服していた。
昨季までの吉田は、外角で持ち味のパワーを発揮できていなかった。特に2017年は、外角球に対する本塁打が1本もない。この傾向を相手チームも認識していたのか、今季は吉田に対する外角への投球は過去2年よりも増加。オールスター前後で見てみると、後半戦は前半戦の56%よりも2ポイント多くなっていた。ところが、今季の吉田はこのコースで8本塁打を放ち、6割近い外角への配球に対応していた。