神宮が緑に染まった由規の復帰登板
ヤクルトの由規(本名:佐藤由規)が退団することになった。功労者と言うこともあり、球団は引退後のポストも用意したが、本人は現役続行を希望。退団し、新しい道で生きていくことを力強く語った。
由規は仙台育英高時代に2007年の夏の甲子園で155キロを記録。一躍、全国に名前が知れ渡り、ドラフト会議でも当然のように目玉となった。5球団競合の末、抽選で当たりくじを引いたヤクルトに入団。2010年には12勝(5敗)の成績を残し、エースへの道を順調に歩んでいた、はずだった。
しかし、右肩を痛めてからは故障と戦う日々の連続だった。

Ⓒ勝田聡
リハビリは5年にも及んだ。一度は支配下登録選手から外され育成選手に。一軍で投げられない長い期間、苦しみに耐え続けた。
そして最終登板から1771日ぶりの2016年7月9日、神宮球場の中日戦で復帰登板を果たしたのである。
その試合には多くのファン詰めかけ、球団が配布した紙製の「由規ボード」でライトスタンドは緑に染まった。
前年に不死鳥の如く蘇り、優勝の立役者にもなった館山昌平の姿を重ねるファンも多かったはずだ。この試合で敗戦投手にはなったが、新しい一歩を踏み出したことを多くのファンは感じ取ったはずだ。
復帰後は2016年に2勝、昨シーズンは3勝、そして今シーズンは1勝。白星は3年間でわずか6つしかない。しかし、その白星以上のものをファンやチームメートに与えたことは想像に難くない。
NPB以外の選択肢も考えている、と本人は語っており、来シーズンの去就は現時点では白紙。しかし、どこで戦うにしてもファンの心は掴んでくれるはず。新たな役割で輝いてほしい。














