「スポーツ × AI × データ解析でスポーツの観方を変える」

東洋大のドラ1候補トリオは8年ぶりの快挙なるか 大学生投手のドラフト候補たち

2018 10/5 07:00勝田聡
野球ボール,ⒸShutterstock.com
このエントリーをはてなブックマークに追加

東洋大の上茶谷、甲斐野、梅津はそろってドラ1なるか

今秋のドラフト会議で目玉となりそうな投手が3人所属している大学がある。これまでにも原樹理(ヤクルト)、藤岡貴裕(日本ハム)といった選手を輩出してきた東洋大だ。

3人の中でエース格となるのが今春に6勝をマークした上茶谷大河である。150キロを超えるストレートにスプリット、チェンジアップ、スライダーなど変化球も多彩。それに加え、カットボールを習得したことで投球の幅が広がった。多くの球団が即戦力候補として名前を挙げているため、1位指名となるのは間違いなさそうだ。

最速159キロのストレートを誇る甲斐野央は守護神候補だ。ストレートだけではなく、フォーク、スライダーと変化球の切れも抜群。8月に行われた高校日本代表との壮行試合でも9回のマウンドに登ると、3者凡退に切って取り格の違いを見せつけた。打者を圧倒できる能力の高さを買っている球団も多いだろう。

リーグ戦未勝利ながら潜在能力の高さで注目を浴びているのが梅津晃大だ。リーグ戦での実績はないが最もノビシロがあると評価されており、上茶谷、甲斐野とともに上位候補に名前が挙がっている。この秋のリーグ戦で初白星をつかみ取りたいところ。

同一大学からドラフト1位が3人輩出されれば、2010年早稲田大の斎藤佑樹(日本ハム)、大石達也(西武)、福井優也(広島)以来、実に8年ぶりとなる。東洋大に吉報は届くだろうか。

日体大には松本、東妻と好投手がふたり

ドラフト上位候補の投手が複数いるのは東洋大だけではない。日体大にも松本航、東妻勇輔と好投手がふたり揃っている。

松本は身長176センチと野球選手にしてはそれほど大きくないのだが、最速155キロを誇り日本代表にも名を連ねている。今夏の日米大学野球選手権では、第2戦で7回を投げ16奪三振の好投を見せた。先発候補としての評価は高く、ドラフト上位で消えることは間違いなさそうだ。

一方の東妻は、身長170センチと松本よりも体格が小さい。しかし松本同様、最速155キロを誇る力強い投球を見せている。昨秋のリーグ戦ではノーヒッターを達成し、一気に注目を浴びるようになった。

現時点で、NPBに在籍する現役選手がいない日体大OB。もしかするとふたりのプロ野球選手が誕生するかもしれない。

鈴木翔天、小島和哉と好左腕ふたり

外崎修汰、山川穂高、多和田真三郎(いずれも西武)、小野泰己(阪神)と近年好選手を輩出している富士大に、今年も左腕エースの鈴木翔天という逸材がいる。

185センチの長身から放つ140キロ台後半のストレートに、スライダー、チェンジアップを武器とし、昨秋のリーグ戦では完全試合も達成。今春はヒジを痛めた影響で登板がなかったが、すでに公式戦でも復帰を果たしているため問題はなさそう。好左腕だけに上位で指名される可能性は十二分にありそうだ。

2013年春のセンバツで、2年生ながらエースとして浦和学院高を優勝に導いた小島和哉もドラフト候補だ。早稲田大では1年春から起用され、今春までに通算18勝をマーク。また、今年はエースとしてだけでなく、主将としてもチームを引っ張っている。打たせて取るスタイルが持ち味で、ドラフト中位での指名がありそうだ。

今回取り上げた投手以外にも、全国各地の大学に逸材が沢山いる。即戦力候補として期待されている大学生投手が、今秋は何人誕生するだろうか。