宮本丈は来季レギュラー争いへ殴り込み
今シーズンのペナントレースも残すところあとわずかとなった。10月に入ればクライマックスシリーズが始まり、そしてフィナーレとして日本シリーズも開催される。
昨年のドラフト会議で指名を受け、プロ入りを果たしたルーキーたちも一軍、二軍と戦う場所はそれぞれだが、もうすぐ1年を戦い切ることになる。その中で下位指名ながら、指名順位の低さを跳ね返そうと、一軍で奮闘する選手たちがいる。
まず取り上げたいのが、ヤクルトの宮本丈だ。全国的には無名の奈良学園大時代には、侍ジャパン大学日本代表にも選ばれた逸材だ。独特な打撃フォームから安打を量産しており、上位候補とも目されていた。しかし、なかなか名前が呼ばれることはなく、呼ばれたのは指名を終えている球団もあった6巡目だった。
その低評価を覆すかのように宮本は開幕からファームで打ちまくる。だが、相手チームに研究されたためか、徐々に成績は下降線を辿った。そこで、現状を打破するために慣れ親しんだフォームに別れを告げ、打撃改造に着手した。
その甲斐あってか、7月のファーム月間打率.317(63打数20安打)と3割超を記録。そして8月半ばには2度目の一軍昇格を勝ち取った。6月の一軍昇格時には仕事ができなかったが、この昇格ではプロ入り初安打、初打点をマークする。
9月12日の巨人戦では1点ビハインドの9回表に同点犠飛を放てば、9月25日の中日戦では延長戦で大きな2点適時打を記録。ドラフト時の評価は低かったが、1年目から立派な戦力として機能している。
三塁をはじめとした内野として起用されている守備面ではまだまだ粗さもある。今シーズンの経験を糧に来シーズンはレギュラー候補として、ポジション争いに加わっていきたいところだ。
【宮本丈・今シーズン成績】
26試合/打率.220(41打数9安打)/0本/6打点














