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早実・野村、東海大相模・森下ら 甲子園に届かなかった有望ドラフト候補

2018 10/1 07:00勝田聡
野球,ホームベース,ⒸShutterstock.com
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清宮の後輩・野村大樹(早稲田実業)

大阪桐蔭・根尾昂、藤原恭大や金足農・吉田輝星と甲子園で活躍した選手たちの動向に注目が集まっている。しかし、ドラフト候補生たちはまだまだいる。今回は惜しくも今夏の甲子園の舞台に立つことができなかった高校生にスポットを当てる。

昨年1学年上の清宮幸太郎(日本ハム)とともに早稲田実業で甲子園にも出場した野村大樹がプロ志望届を提出した。1年時から主軸を務め、2016年秋の東京都大会では決勝の日大三戦で試合を決めるサヨナラ弾を放ち、名前が全国へと知れ渡った。

1年時から三塁を主に守ってきたが、2年春のセンバツ後チーム事情により捕手へ転向。しかし、最後の夏は三塁手としてプレー。惜しくも甲子園には手が届かなかったが、結果的に最後の試合となった八王子学園八王子戦では、2打席連続本塁打を含む4安打4打点と存在感を見せた。

当初は進学すると見られていたが、9月10日にプロ志望届を提出。1学年先輩にあたる清宮同様に高卒からのプロ入りを目指す。172センチとサイズ的には小さいが、森友哉(西武)のように小さくても活躍する選手は増えている。野村もプロの世界で活躍することに期待したい。

高校通算57発の森下翔太(東海大相模)

北神奈川から聖地・甲子園を目指したが惜しくも準決勝で敗退した東海大相模にはプロ注目のスラッガーがいる。森下翔太だ。今春のセンバツでは、「3番・中堅」で全試合に出場し打率.267(15打数4安打)の成績を残している。

この数字だけを見ると少し物足りないが、高校通算57本塁打を放っておりパワーはある。そして中堅を守るだけの肩力、走力もありドラフト候補として注目を浴びている。プロ志望届を提出すれば、右の強打者候補としてドラフト中位から下位で指名がありそうだ。

華麗な守備で魅せる・太田椋(天理)

小園海斗(報徳学園)、根尾昂(大阪桐蔭)らと並んで遊撃手として注目されているのが太田椋(天理)だ。昨夏の甲子園で全国デビューを果たした太田は181センチと大柄ながら、身のこなしは軽く遊撃手としてのセンスが感じられる。即戦力候補ではないが、数年間二軍で経験を積むことで華開きそうなタイプと言えそうだ。

小園や根尾のようにドラフト1位候補にはなっていないが、素材型の選手として上位指名で消えそうな存在であることは間違いない。

1大会2発の満塁弾・山下航汰(健大高崎)

3年連続群馬大会の決勝で前橋育英に敗れた健大高崎の4番・山下航汰もプロ注目のスラッガーだ。2年春のセンバツでは1大会で2本の満塁本塁打を放ち、その名を全国に轟かせた。以降も中心選手としてチームを引っ張り積み上げた本塁打は75本。すでにプロ志望届を提出しており、長距離砲候補として注目を集めている。

守備は一塁と左翼ということもあり、プロでのポジション確保はすぐには難しいだろう。外野守備が向上すれば、数年後のレギュラー候補となりそうだ。

増田陸(明秀学園日立)、濱田太貴(明豊)ら逸材は他にも

その他にもドラフト候補の逸材はいる。細川成也(DeNA)を輩出した明秀学園日立の増田陸もそのひとりだ。細川のようなスラッガータイプではなく、遊撃を守る走攻守揃ったバランス型の選手。今春のセンバツでは本塁打こそ出なかったが、打率.333(15打数5安打)と存在感は見せた。

明豊のスラッガー・濱田太貴も注目を集めている。同校の先輩でもある今宮健太(ソフトバンク)が「リスペクト」しているほどの大物候補。高校通算45本塁打を放っており、右の大砲として指名がありそうだ。