日本ハムの新エース・上沢直之
日本ハムは2016年シーズンに日本一となったものの、昨シーズンは5位に転落。そして大谷翔平(現・エンゼルス)、増井浩俊(現・オリックス)、大野奨太(現・中日)と主力の3選手が退団し、今シーズンはさらなる苦戦が予想されていた。しかし、一時は首位の西武とゲーム差なしまで迫り、現在も上位争いを繰り広げている。
その立役者のひとりが新エースである上沢直之だ。上沢は2011年ドラフト6位で専大松戸高から日本ハムへと入団。一軍デビュー年の2014年に8勝(8敗)をマークし、ローテーション入りを果たす。しかし、その後は故障もあり2016年は全休。昨シーズン2年ぶりとなる一軍に復帰し4勝9敗、防御率3.44とまずまずの成績を残していた。
そして、今シーズンは開幕からここまで3完封を含む10勝をマークし防御率は2.82。キャリアハイの成績をマークし、大ブレイクを果たしたのである。とくに改善されたのが制球面だ。ここまで140.1回を投げ33与四球で、1試合あたりに与えた四球数を表すBB/9は2.12となり、昨シーズンの3.14と比べると1.02改善された。つまり1試合あたり約1個与四球が減ったということだ。無駄な四球を減らしたことが、成績向上の一端を担っていることは間違いないだろう。
上位争いに踏みとどまることができるかは、新エース上沢の右腕にかかっている。残りシーズンでキャリアハイをさらに更新し続けることに期待したい。
ソフトバンクは2013年ドラ1・加治屋蓮が5年目の覚醒
ソフトバンクのセットアッパーを担う加治屋蓮も今シーズン飛躍した選手のひとりと言っていいだろう。2013年ドラフト1位でJR九州からソフトバンクに入団したものの、昨シーズンまで一軍での登板はわずか4試合。ドラフト1位での入団とはいえ、5年目の今シーズンも結果を残すことができなければ、後がない状況だった。
その加治屋は開幕一軍スタートを掴むと中継ぎとして起用され、デニス・サファテ、岩嵜翔らが離脱したあともフル回転。ここまでチームトップの57試合に登板している。疲れからなのか7月に月間防御率11.25と打ち込まれる試合が増えたが、8月は防御率3.09と持ち直している。
昨シーズンとの数字を比べるとBB/9は8.31から3.33へと改善。1試合あたり奪三振数を表すK/9は、4.15から7.00へと上昇している。四球を減らし、奪三振が増えたということになる。ただ、昨シーズンの登板数はわずか2試合のみ。比較材料が少ないのは否めない。
しかし、ここまでチームを支えてきているのは事実で、チームも8月半ばから9連勝をマークし、勢いに乗ってきた。ブルペンの柱として奇跡の大逆転に向け、フル回転を続けていく。
中日・中継ぎ陣の救世主となった佐藤優
中日は今シーズン、守護神をはじめとした中継ぎ陣の不振に悩まされ続けてきた。田島慎二、又吉克樹、岡田俊哉といった実績のある選手達は防御率が6点台と期待に応えることができていない。シーズン途中に加入したジョエリー・ロドリゲスも救援失敗が続いている。
このように崩壊している中継ぎ陣のなかで奮闘しているのが、3年目の佐藤優だ。ここまでキャリアハイとなる27試合に登板し1勝2敗1セーブ、8ホールド、防御率2.32と結果を残している。また、31回で37三振を奪っており、K/9は10.74と高数値。三振を奪える中継ぎとして勝ちパターンに定着した。セーブしチュエーションでの登板もあり、今後の結果次第ではクローザーに定着することもありそうだ。
各選手ともに今シーズンのブレイクを1年だけで終わらせることなく、来シーズン以降も結果を残し一流選手への階段を登っていくことに期待したい。
※数字は2018年9月2日終了時点